ソフトバンク田中正義と松坂大輔に共通点アリ!? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ソフトバンク田中正義と松坂大輔に共通点アリ!?

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修

ブルペンで投げる田中正義=2月1日 (c)朝日新聞出版の

ブルペンで投げる田中正義=2月1日 (c)朝日新聞出版の

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、ソフトバンクの宮崎キャンプに訪れて田中正義投手と1年目の松坂大輔投手を重ね合わせ、両者への期待を口にする。

*  *  *
 2月1日から宮崎でキャンプを見て回っている。1日はドラフト1位で5球団が競合したソフトバンクの田中正義のブルペン投球に着目した。素材としての確かさをいくつか感じたよ。

 まず、投げ終わった時の右腕が左の脇の下へ深く入り込んでいることが素晴らしいよね。あれだけ腕を振ってこられるのは球持ちが長い証拠でもある。あの身長(1メートル86センチ)があって、それができる選手は本当に少ないんだ。私が西武監督時代の1999年に1年目だった松坂大輔もそうだった。背中に腕が当たった時のバチンという音が聞こえてきた。右腕が体の芯に巻き付いていく形も申し分ない。

 腕を振ることは、投手にとっては当たり前のことだが、それを極限までできる投手は少ない。ルーキーだった大輔は右腕が左半身の脇腹から背中にかけて当たっていた。足首の硬さは気になったが、それに勝る長所を大輔は持っていた。

 田中に関してはそれだけじゃないよ。プロの世界では、球速はもとより、いかに打者に打たれにくいのかが長く生き抜く分岐点となる。左足を高く上げ、体重移動する時の左肩の使い方が抜群だ。左肩がしっかり右打者の内角方向に入って開かない。体が死角になり、打者はボールが見えにくい。右腕も見えてこない。これだと打者は思いきって踏み込むことはできない。

 私は田中のような150キロを投げる投手ではなかったから、あえて右打者の内角に肩を入れて、外角にスライダーを投じていた。田中はあれだけの球威を誇りながら自然とできている。左肩で作った「壁」により、相手打者は球速以上の打ちづらさを感じるはずだ。

 まだキャンプ序盤だし、修正点や課題を論ずる必要はない。ただ、これだけのポテンシャルを持った選手だからこそ、スケールの大きい選手に育ってほしいし、だからこそ、アドバイスしたいことがある。これだけ注目されている投手だし、低めにいいボールを投げたいとも思うだろう。ただ、今の時期は無理をして低めへ投げなくてもいい。捕手を立たせた状態で高めへスピンの利いたボールを投げ、少しずつ(捕手の腰を)落としていけばいい。大輔もそうしていた。そうすれば、だんだん本来の力を出せるようになる。


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