放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「ラブコーション リキッドアイライナー」について。
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私が若いころに比べると、化粧品は本当に安くなっている。特にドラッグストアでは、かわいいパッケージのチープなコスメがたくさんそろっているので、つい手を伸ばしがちだ。
が、ベテランの美容ジャーナリストいわく、「アイシャドーや口紅は、やっぱり年相応のモノを買わないとトンデモないことになるわよ」とのこと。「服でも、娘さんと同じモノを着ている母親ってイタイでしょ?」……なるほど納得だ。
そんななか、「棒モノはいいのよ、棒モノは!」と教えてくれたのが人気メーキャップアーティストの山本浩未さんだ。美容雑誌での辛口コメントや的確なテクニック披露はもちろん、読者の年齢層が高い女性週刊誌での連載における的を射たアドバイスが人気である。
浩未さんが言う「棒モノ」とは、アイブロウペンシルやアイライナーなど、スティック型の化粧品たちだ。
年配になってくると、額やまぶた、頬、口角などが下がってくるのが大きな悩みとなるが、そんなパーツに、「棒モノ」コスメで施す「ライン・メイク」は中年女性には絶対覚えておきたいテクニックの一つだ。
なかでも近年、増加の一途をたどるアイライナー選びに悩んでおられる方は多いだろう。
「ハネ狙い撃ち!」というコピーや、パッケージもネーミングもオバサンを寄せ付けないようなムード満載だが、ハート形のテンプレートの先を目頭に合わせたり、くぼみを目の上中央に合わせたりして引けば、簡単にハネラインが完成する。
女優さんやモデルさんのアイメイクで目がいくのは、このハネラインだと思う。美しいハネラインは、ラブリーだったりセクシーだったりと、インパクトある目元を演出してくれるからだ。
このアイライナーは、テンプレートや0.1ミリの極細筆で美しいラインを描けるだけでなく、汗や皮脂、涙、こすれなどに強く、一日中、にじみにくい。まつげ美容成分(保湿成分)が配合されているといううれしい特徴もある。
肌を染めない顔料を使っていて、オフ時はお湯でスルッと落ちるのも助かる。
以前、山本浩未さんにセルフメイクのチェックをしていただいた際、「アイラインで囲んでしまっては目が小さく見えて損。広がりを見せるためには目尻のみ入れるのが効果的」と教えてもらった。やっぱり、「ハネ狙い撃ち」が正解なのだ。
※週刊朝日 2016年11月18日号