巨人には松井秀喜以降、そういう選手がおらず、巨人ファン以外も注目するような、見出しになる選手がいない。内部でもそのあたりを懸念する声があるんですが、ドラフト本番前になるとその声がかき消されてしまうんです。これは老舗球団に共通した傾向で、リスクを取りたがらない。『勝てばいいんだ』と即戦力補強に偏り、ファンが愛着を持てる選手を取って育てる、と腹をくくれない。対照的なのが大谷を指名して育てた日本ハムです」(同前)

“二刀流”という稀有な存在は別格だが、今ドラフトで1位指名されそうな甲子園の星はというと……。

「履正社の寺島成輝投手や横浜の藤平尚真投手、それに作新学院の今井達也投手あたりでしょう。DeNAが寺島を狙っている、という情報があります。新規参入で余裕がなく、即戦力ばかり狙っていたDeNAですが、CSに初出場し、本来目指したいチーム作りに乗り出すかも、というのです。寺島を狙う球団は他にも二つぐらいあるとか。

 今井も2、3チームが狙っているそうで、創価高校出身の栗山監督が率いる日本ハムは今回、田中狙いと目されていますが、実は今井を高く評価しているという情報もあるんです」(前出のスポーツ紙デスク)

 20日のドラフトに注目!

週刊朝日 2016年10月28日号