北原みのり「都知事選、フェミ的だったのは…」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

北原みのり「都知事選、フェミ的だったのは…」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

このエントリーをはてなブックマークに追加
有権者としては苦しい選挙だった…(※イメージ)

有権者としては苦しい選挙だった…(※イメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。今回は先日行われた都知事選について。

*  *  *
「初の女性都知事! わくわくします」と、都知事選の結果を受けて、嬉しそうに話す女性がいた。保守というより、むしろリベラルな60代。それを聞いて思う。選挙って、わくわくさせたほうが勝つのよね。蓋を開けてみれば小池さん圧勝で、鳥越さんとは接戦ですらなかった。スキャンダルがあろうがなかろうが、頭二つ三つ、小池さんは飛び抜けていたのだ。

 それにしても、有権者としては苦しい選挙だった。

「小池さんの中身はオジサン」「女だからといって誰でもいいわけじゃない」と、鳥越さんを応援するフェミニストは少なくなかった。また、性暴力被害者を支援する女性団体が連名で、被害者支援の立場からスキャンダルを掲載した週刊誌を批判し、鳥越さんの立候補に敬意を示す声明文を出した。

 セクハラ疑惑報道の後でも、というか後だからこそ、フェミニストによる鳥越さん支持表明の意味を考えさせられた。フェミとして「正解」を求めているわけではないが、今回、「女性の人権にかかわる問題についての対応という点で、残念ながら一致にいたっていません」とTwitterで鳥越さんへの態度を表明した宇都宮さんの姿勢は、誰よりもフェミニストに見えた。フェミとは、人権に固執する思想だ。それでも、そんな宇都宮さんの事務所には、「バカ」「応援しろ」という抗議が相次いだという。答えは一つしかない、という圧力に思考停止させられそうになる。

 私自身、野党共闘で選出した大切な候補者ならば、乗りたい。でも、乗り切れない候補者を「勝てます」と差し出され、「ここで勝てないと日本は大変なことになる」と拳を振り上げる力に、気分は沈む一方だった。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい