世界最大級の運用会社が「日本株は世界一有望」とする3つの理由 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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世界最大級の運用会社が「日本株は世界一有望」とする3つの理由

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「日本株は世界一有望」と結論づけられた理由は(※イメージ)

「日本株は世界一有望」と結論づけられた理由は(※イメージ)

 英フィデリティ・インターナショナルは世界最大級の運用会社だ。グループ全体で400人以上が運用に携わる。毎年まとめるリポートの最新版で、「日本株は世界一有望」と結論づけた。本誌が独占入手。フィデリティ投信でアナリストを統括するポール・サイ氏が詳細を語る。

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 欧州ではドイツ銀行の赤字転落を引き金にした銀行不安、中国では度重なる景気刺激策による財政赤字の拡大と、投資家の危機感が高まっています。それに引っ張られて中国向け輸出が多い豪州、ロシア、東南アジア諸国、南米諸国も先行きは厳しいでしょう。

 日本も同じ環境にいます。それでも日本株が世界で最も期待できるのは、なぜでしょうか。

 答えはバブル崩壊後の「失われた20年」にあります。景気が低迷するなかで、日本企業は借金の返済を急いできました。いまでは金融を除く民間企業が持つ現金・預金の残高は史上最高を更新し続け、財務体質は強くなる一方です。このお金をうまく使えば、日本企業は成長し、株価も上がる道をたどっていけます。これがリポートに書かれたフィデリティの見解です。

――本誌が独占入手した「フィデリティグローバル調査レポート2016」は、グループに所属するアナリスト全員のアンケートを集計したものだ。フィデリティでは、アナリストが投資先企業などをそれぞれ年400~500社訪ねる。全体では1万7千社にのぼるという。そこで集めた情報に基づいて将来を予測する独自の手法を採る。サイ氏は「だから、他社が気づかない優良企業を発掘できる」と胸を張る。

 そもそも企業にとって、対外的なお金の使い道は自社株買い、配当、投資しかありません。いずれも、金額を増やせば株価の上昇につながりやすい。

 日本企業は、それがわかっていても腰が重かったのですが、最近これまで見たことがない変化を起こし始めています。背景には「三つの追い風」、すなわち【1】コーポレートガバナンス(企業統治)改革【2】マイナス金利【3】高齢化──これらがまさに日本株高の「三つの理由」だと考えています。

 【1】は業績を伸ばし、株主への還元をより手厚くすることをめざします。金融庁などが指針をつくりました。

 自社株買いでは日産自動車が2月、4千億円を上限に実施すると発表しています。企業が自社株を買うと、市場に出回る株数が減るので株価が上がりやすい。筆頭株主である仏ルノーの出資比率が変わらないように、ルノーは連動して日産株を売ります。これだけ手間がかかることに踏み出したのです。

 配当では、エアバッグ部品などのダイセルが有名になりました。利益の拡大に伴って、4年連続で配当を増やす見込みです。


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