「その話題を確かに避けてました。エディ・ジョーンズヘッドコーチの下、イングランド大会まで出し尽くしてた感じでしたからね」

 長期合宿などで家を空けることが多く、本人には、家族に申し訳ない、という気持ちがあり、「はい、次」と、安易には言えない雰囲気があったらしい。

「だけどSRの期間はレッズのあるブリスベンで家族と一緒に暮らせますからね。SR挑戦は新たなモチベーションになると思うし、それが彼の選手寿命を延ばすことになるのではないかと思うんです」(大友氏)

 先のW杯の興奮のまま国内リーグに突入し、それが終わると休むことなくSR参戦……。蓄積疲労が心配されるが、日本での喧騒から離れて家族と共に暮らす半年は、きっと、彼と家族にとっては貴重な時間になるのだろう。

(本誌取材班=上田耕司、亀井洋志、小泉耕平、永井貴子、長倉克枝、永野原梨香、鳴澤大、西岡千史、秦正理、林壮一、牧野めぐみ、松岡かすみ、山内リカ/今西憲之、菅野朋子、岸本貞司、桐島瞬、柳川悠二)

週刊朝日 2016年1月1‐8日号