古賀:それは古舘さんが僕によく言っていた。「お金も稼いだし、ここまできたら怖いものないだろう、と思われます。だから思い切りやっちゃえ、という自分もいるけれども、そこにぶらさがっている大勢のスタッフのことを考えると、仕事がなくなってみんなが露頭に迷ったら、なんて無責任なやつだっていうことになっちゃうんです」とね。

室井:私にも子供と年老いた親がいるから、それはちょっとわかる。

古賀:僕が「官邸から圧力が来ていた」と言った時、不規則発言だから古舘さんは困るわけですよ。それは申し訳ないなと思った。あの時、コマーシャルの途中で言ったんです。「勘違いしないでください。僕は古舘さんのことを攻撃しているんじゃない」と。一緒に戦ってきた者同士だから、最後に僕が言いたいことを言わせてほしかった。とがめないくらいで終わらせてくれればよかったのに……。攻撃されたので、反撃せざるを得なくなったんです。

室井:古舘さんが「承服できません」とただ単に言うんじゃなくて、ただただ唖然としてみるのもありだったかなって思う。「それは言ってはいけないことなんです」とかポロッと言ってもよかったんじゃないかなと(笑)。私はね、古舘さんと古賀さんはいずれ、共闘できる時が来ると思うよ。

古賀:そうなったら良いけどね。僕もね、古舘さんに対して恨みとかは全くない。ただ、テレ朝の「報ステ」関係者処分にはびっくり。

(構成 本誌・山岡三恵、牧野めぐみ)

週刊朝日  2015年5月22日号より抜粋