「巨人のルーキー・高木勇人がおもしろい」東尾修の目利き (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「巨人のルーキー・高木勇人がおもしろい」東尾修の目利き

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
開幕3連勝を好調の巨人・高木投手 (c)朝日新聞社 

開幕3連勝を好調の巨人・高木投手 (c)朝日新聞社 

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、開幕3連勝と好調の巨人・高木投手について一流投手になる素質があるとこういう。

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 巨人のルーキー右腕、高木勇人がおもしろい。本人がカットボールというスライダーの軌道の球は、球速や曲がり幅を変えられるし、シュートで内角を攻められる。フォークボールと軸になる変化は3種類。ただ、その一つひとつの精度が高い。

 左、右、落ちる球。基本的にこの3球種があれば、打者は抑えられる。一つひとつの球種の完成度が高ければ一流投手だ。これから経験を積んでいけば、素晴らしい投手になる素質を持っていると思う。

 近年の投手はすぐに新しい球種に手を出したがる。一つの球種を極める前に、だ。自信を持って投げられる球種が二つあれば、投球は組み立てられるものだ。ダルビッシュのように手先が器用で、右にも左にも斜めにも自在に曲げられる投手というのは、まれだ。しかも、球種すべてを1試合の中で自在に操れることなんて、ほぼない。その日の調子のいい球種を軸として組み立てる。新球を覚える際に、投球のバランスが崩れたり、本来の武器だった球種の曲がりが悪くなることだってある。

 一つひとつの球種に自信を持てていれば、たとえ打たれたとしても、原因と結果がわかりやすい。「コースが甘かった」「球種選択が間違っていた」などだ。自分の中でしっかりと消化することで、投球術の向上へとつながる。逆に、球種が五つも六つも中途半端にある投手を考えてほしい。「球種選択ミス」なのか「通用しない球種」だったのかも判然としない。「こうすれば抑えられる」という蓄積はできないよ。自分の投球に芯がないまま球種を増やすことは、投手の成長という点で弊害が多い。


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