2015年医学部入試「面接重視」の理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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2015年医学部入試「面接重視」の理由

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週刊朝日#大学入試

 医学部人気が高まる一方だ。少子化で受験生は減ってきているのに、医学部医学科志願者は増加傾向。医学部全体の定員は増えているが、決して入りやすい状況になっているわけではない。そこで、2015年入試の新しい動向や、合否を左右する面接の傾向と対策をお伝えしたい。

 まず、センター試験。駿台予備学校の医学部進学専門校舎・市谷校舎長の塚原慶一郎氏が、こう語る。

「14年の自己採点の集計結果を見ると、合格者の平均得点率は一番低い国公立大前期で83%以上、後期で84%以上。難関国公立大を目指すなら、9割以上の得点が必要です。医学部受験生は文系科目の点数を落としがちなので、過去問でセンター試験対策をしっかりとやりましょう」

 センター試験後は、自己採点の結果をもとに出願する大学を決定する。

「まず、第1志望の大学の二段階選抜(門前払い)をクリアできそうか検討します。クリアできれば、2次の配点が高い大学は2次での逆転が可能ですが、そうではない場合には志望校を変更します。2次とセンター試験の配点比率、2次の科目の配点、問題の難しさを検討し、自分の得意な科目の配点が高い、有利な条件の大学を探します。国語の配点が高い山形大、英語の宮崎大、理科の大阪市立大など、特徴があります。前年と志願者数を比較して、極端に減少している大学はチャンスです。入試の変更によって志望は変動しますので、注意が必要です。数校に絞り込んだら、最後は過去問をみて、自分の目で出願校を決めましょう」(塚原氏)

 医学部入試で、近年重視されているのが面接だ。ほとんどの大学で面接試験が実施され、14年入試で面接を課さなかったのは、国公立大前期では東大と九大、後期では熊本大と信州大、私大では近畿大(後期・センター利用入試)だけだ。

 面接では医師としての適性がチェックされる。また、地域枠では、地域で働き続ける意思を確認されることも多い。

 形式は、個人面接、集団面接、討論面接などがある。

「討論面接は差がつきやすいです。発言しないと記憶に残りませんから、積極的に発言しましょう。また、コミュニケーション能力も評価されます」(河合塾教育情報部部長の近藤治氏)

「集団面接では、他の受験生の話をしっかりと聞くようにしましょう。返答についての意見を求められることがあります。他の人の話を聞きながら自分の考えを整理し、突然、意見を求められても対処できるよう油断しないことです」(塚原氏)

 駿台予備学校がまとめた「過去3年間の面接試験での頻出テーマ」を下の表にした。就職試験の面接の定番である「志望理由」や「入った後に何をしたいか」「挫折経験」といった質問が、医学部の面接でもよく聞かれるという。

「医師にとって必要とされる精神面の強さをみたいのだと思います。また、地方の大学の場合には、残留意思確認や地域医療、医師不足などの質問をして、卒業後にその地域に残るつもりかどうかを確認します。特に『10年後、20年後』など、自分の将来像を聞くことによって、受験生が本当に地域に残る気があるのかを確かめます」(同)

 医療関係のテーマについても質問される。そのことについて知っているだけではなく、自分の考えもまとめておきたい。

医学部面接試験

頻度の高いテーマ ベスト20
1 研究(内容)、臨床(何科)、志望先
2 所在地域への関心と残留意思確認
3 入学後、何をしたいか
4 地域医療について(僻地含む)
5 気になる医療ニュース
6 体罰・いじめ問題
7 理想の医師像
8 脳死・臓器移植
9 iPS細胞・ES細胞・再生医療
10 医師に求められる資質
11 終末期医療・延命治療(告知)
12 TPP・医療制度
13 チーム医療・リーダーシップ
14 医療の崩壊・医師不足・偏在
15 原発・エネルギー問題
16 東日本大震災関連
17 自己の出身地の医療問題
18 生殖医療・代理出産
19 10・20・30・40年後の自分
20 挫折経験とどう乗り切ったか
(過去3年、駿台予備学校による)

(庄村敦子)

週刊朝日  2014年11月28日号より抜粋


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