丸山茂樹が松山英樹の「空回りしてる感」を指摘 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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丸山茂樹が松山英樹の「空回りしてる感」を指摘

連載「マルちゃんのぎりぎりフェアウエー」

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シーズン終盤は、英樹のこういった表情が目立ちました (c)朝日新聞社 

シーズン終盤は、英樹のこういった表情が目立ちました (c)朝日新聞社 

 アメリカでの挑戦1年目を終えたプロゴルファー松山英樹(22)。丸山茂樹氏はその活躍を褒め称えるが、反省点もあると指摘する。

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 今季から米PGAツアーに本格参戦した松山英樹が、1年目の挑戦を終えました。プレーオフ最終戦の「ザ・ツアー選手権byコカ・コーラ」は22位でした。

 この1年を大きく見たら、6月の「メモリアル・トーナメント」で米ツアー初優勝を果たしたってことで、もう素晴らしいシーズンだったと言えるんじゃないでしょうか。

 ただ本人のコメントを見ていると、「(優勝以外は)たった3回のトップ10では、うれしいと思わない」と言ってますね。1勝はしたものの、メジャーの最高は全米オープンの35位。終盤の試合はなんとなく不完全燃焼で終わった。確かに英樹の言葉も理解できるんですけどね。

 それでも世界ランキング20位で踏みとどまったんだから、総合力の素晴らしさは、胸を張れるものだと思うんですよ。日本勢で米ツアーで優勝したのは過去3人だけだし、しかもそこに本格参戦1年目でたどり着いた。その位置まで自分を持っていけたってのはすごいですよ。

 6、7月ごろ以降の英樹を見てると、頭の中に持ってる自分のイメージがデカすぎちゃったんじゃないかと思うんです。優勝できちゃったからかどうか分からないですけど、「俺はもっとできる」って考えすぎたんじゃないかと。

 そうなると、できない自分にイライラしちゃうんですよね。見てると、空回りしてる感がありました。必要以上に自分を苦しめてしまった。かからなくて済むはずのストレスが、ものすごくかかってしまってたんですよ。プレーを見てても、あんまり楽しそうじゃなかった。

「俺はこれぐらいでいいんだ」って、自分に対してもう少し優しく考えてもよかったんじゃないかな。「陰」じゃなく、もう少し「陽」の雰囲気でゴルフができてたら、また結果も違ったような気がしますね。直接話すチャンスがあったら、そういった話をしてあげたいと思います。

 僕が米ツアーに本格参戦したのは2000年。優勝はできなかったんですけど、トップ10に7回入れました。もうそれだけで満足でしたね。「ああ、これを何年か繰り返してたら、勝てるときが来る」って確信できました。実際、01年から3年連続で1勝ずつ積み重ねられました。

 さっきも触れたように、英樹は「自分はもっとやれる」と思えてるんです。今年の夏に英樹と北海道の試合で一緒になったとき、「もう1勝できたらいいね」と言ったら、「ブリヂストンインビテーショナルで勝ちたいです」って、言いましたからね。相当、自分に自信があるんだと思いました。僕はそこまでの自信は持てなかった。その自信が英樹のここまでの歩みを支えてきたんでしょう。でも、自信が過剰になると絶対にダメ。そのあたりをちょっと考えてほしいですね。

 10月9日にはもう、次のシーズンが始まります。1年間全部を頑張りきるのは不可能だから、少し余裕を持ったスケジュールを立てて、2年目の挑戦に向かってほしいです。自分自身をコントロールできなくなると、つらくなっちゃいますからね。

週刊朝日  2014年10月3日号


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丸山茂樹

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表ヘッドコーチを務める

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