民間委託の女子刑務所で意外な職業訓練が人気 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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民間委託の女子刑務所で意外な職業訓練が人気

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 岐阜県羽島郡の笠松刑務所は公共サービス改革法(公サ法)が導入された唯一の女子施設である。2010年5月から警備を含む運営業務の一部が民間委託されている。目的は、民間のノウハウを活用しながら、職業訓練や教育などの質を高めて再犯防止に努めることだ。いま、変貌を遂げている女子刑務所の実態を、刑務所ジャーナリスト・外山ひとみ氏が潜入取材した。

*  *  *
「ジェルネイル技能検定試験の合格に向けて、頑張ってます!」

"ネイリスト科"の職業訓練室で真剣な表情でつけ爪にバラの花を描いていたA子受刑者(46)が話す。彼女の罪名は窃盗で、刑期は2年2カ月だが、表情に昔の受刑者のような「暗さ」はない。

 刑務所でネイルアート!? これには驚いたが、女子刑務所は本当に様変わりしている。受刑者の服も灰色ではなく、緑を基調にした制服のようなデザイン。エプロンもピンクでオシャレだ。私が取材に訪れた5月末は、午前に爪の衛生学の授業、午後は外部講師の指導でネイルアートの実地訓練が行われていた。

「出所したら、この資格を生かして介護関係の仕事に就き、利用者の手のマッサージや爪のお手入れをして喜ばせてあげたいです」

 A子受刑者は社会復帰への希望を語る。

 職業訓練はホームヘルパー科や、美容師を養成する美容科など以外に、調理科やクリーニング科、庭の手入れや家屋の修繕を学ぶDIY科、コールセンター科やネイリスト科なども設けられている。女子刑務所ならではだ。

 笠松刑務所の木下登志美所長はこう語る。

「公サ法も3年目、職業訓練が資格取得につながっています。昨年からは受刑者の就労支援に理解がある企業を募集して、受刑者と企業を結びつける活動もしています。取得した資格が社会復帰に役立てばいいと思います」

※週刊朝日 2012年6月29日号


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