子どもは大人とは体温が異なるため、大人目線で子ども服を選ぶと汗をかきやすくなります。汗をかくとベタつきや汗冷えの原因になりますので、子どもの立場から秋服を選ぶようにしましょう。
今回は、秋の子ども服選びのコツや、選ぶときの注意点、男の子・女の子別のおすすめコーディネートをご紹介します。

秋の子ども服選びのコツ

秋の子ども服を選ぶときに押さえておきたいコツやポイントを3つご紹介します。

■1. 日中は吸湿性の高い素材の服がおすすめ
子どもは大人に比べて体温が高いので、涼しいくらいの気温だと汗をかいてしまいます。とくに保育園や幼稚園、学校などでたくさん運動するという場合は、汗を吸い取りやすい高吸湿性の素材を使った服を選ぶとよいでしょう。
具体的な素材としては、コットンやリネン、羊毛(ウール)、レーヨンなどが挙げられます。なかでもウールは「呼吸する繊維」と呼ばれるほど吸水性が高く、かつ軽くて暖かいので、秋~冬にかけて重宝します。

■2. 朝晩は羽織る物を用意する
秋は昼夜の寒暖差が大きくなりやすい時期なので、日中は一枚で過ごせても、早朝や夕方以降は子どもでも肌寒さを感じる可能性があります。日中は気温が上がる予報でも、登園・登校時や夕方以降のお出かけの際は羽織るものを用意しておくと安心です。羽織り物はジップアップパーカーやカーディガンなどを選ぶと、暑さ・寒さを感じたときにすぐ脱ぎ着できて便利です。
なお、成長期の子どもはジャストサイズのものを選ぶとワンシーズンで着られなくなってしまう場合があります。長く着用させたい場合は、ワンサイズ大きいものを選び、着用時は袖をまくって丈を調整するというのもひとつの方法です。

■3. 機能性インナーを着用させる
日中は汗をかくからとTシャツ一枚だけで過ごさせると、汗をなかなか吸い取ってくれず、ベタつきや汗冷えの原因になることがあります。Tシャツ一枚よりも、中にインナーを重ね着したほうが汗対策になりますので、吸湿速乾性の高い機能性インナーを着用させることをおすすめします。

秋の子ども服選びの注意点

秋の子ども服を選ぶ際に注意したいポイントを2つご紹介します。

■1. 大人とは体温が異なることに注意する
思春期前の子どもは汗腺をはじめとする体温調節能力が未発達なため、気温の変化よる影響を受けやすいです。[注1]
大人は涼しいと感じる気温でも、子どもにとっては暑いと感じる場合がありますので、大人目線で必要以上に厚着や重ね着をさせないことが大切です。
地域にもよりますが、たとえば上着であれば、秋の間はカーディガンなど薄手のライトアウターだけでも十分な場合があります。

■2. 雨が降りやすいことに注意する
おおむね8月後半から10月にかけて降る「秋雨」は長雨になりやすい傾向にあります。[注2]
雨が降っている間は服が濡れたり、泥はねしたりしやすくなるので、なるべく汚れにくく、かつお手入れしやすい服を選んだほうがよいでしょう。リネンやポリエステルなどの素材は耐久性が高く、繰り返し洗濯しても型崩れしにくいうえ、乾きも早いので長雨が続いた場合に重宝します。
ただ、ポリエステルはほとんど水を吸わないので、汗対策する場合は中に機能性インナーを重ね着しましょう。

[注1]環境省:熱中症環境保健マニュアル2014 p.37
[注2]気象庁:季節現象

秋の子ども服おすすめコーディネート

秋の子ども服のおすすめコーディネートを男の子、女の子別にご紹介します。

■【男の子編1】長袖Tシャツ×カーディガン×ストレッチパンツ
薄手の長袖Tシャツとカーディガンのレイヤードスタイルは、秋の定番ファッションのひとつです。日中はカーディガンを脱いで長袖Tシャツ一枚で過ごし、気温が下がってきたときにカーディガンを羽織れば、簡単に体温調節できます。どちらも一枚一枚は薄手ですが、重ね着すれば暑すぎず寒すぎず、ちょうど良い着心地になります。
足元は動きやすいストレッチパンツがおすすめです。暑いときや雨などで足元が悪いときは裾をまくって履くこともできます。

■【男の子編2】半袖Tシャツ×ジップアップパーカー×シェフパンツ
日中の気温が高めで、かつ外遊びなどで体をたくさん動かすときは、半袖Tシャツ一枚で過ごしたほうが良い場合もあります。ただ、日が落ちる夕方以降は気温がぐっと下がる可能性がありますので、やや厚めのジップアップパーカーなどを羽織って体温調節しましょう。ウエストがゴムになっているシェフパンツであれば、動きの邪魔にもならず、Tシャツやパーカーとの相性も良いのでおすすめです。

■【女の子編1】長袖チュニック×ニットカーディガン×リブレギンス
ふんわりしたシルエットの長袖チュニックに、リブ素材のレギンスを合わせたガーリースタイルです。女の子らしいファッションながら、動きやすさも兼ね備えているので、登園・登校時にもお出かけにもおすすめです。気温が下がってきたら薄手のニットカーディガンを羽織れば、寒さ対策になります。

■【女の子編2】コーデュロイワンピース×襟なしトレンチコート
お出かけの際におしゃれをしたいときは、秋らしいコーデュロイ素材のワンピースに、襟なしのトレンチコートを合わせたちょっと大人っぽいファッションもおすすめです。ワンピースはパンツスタイルに比べると肌を露出するものの、コーデュロイならではの畝(うね)の部分が暖かい空気をキャッチして、一枚でも寒さを感じにくくなります。
足元はショートブーツを合わせると、より季節感が増しますし、足元の冷え対策にもなります。

秋の子ども服は時間帯に合わせて体温調節しやすいものを選ぶのがポイント

秋は昼夜の寒暖差が大きくなりやすい時期なので、子ども服は時間帯に合わせて体温調節しやすい服装を選ぶのがポイントです。晴れている日中は薄手のTシャツ一枚でも過ごせますが、日が落ちた後や早朝は冷え対策としてライトアウターを一枚用意しておくと安心です。また、日中の汗対策として、吸湿性の高い素材を使った服や、機能性インナーを着用するとよいでしょう。
子どもの服装選びに迷ったときは、天気予報専門メディア「tenki.jp」の「服装指数」を参考にしてみましょう。その日の予想気温に応じたおすすめのコーディネート例が朝・昼・夜の時間帯ごとに掲載されているので、悩んだときはぜひチェックしてみてください。