いよいよ年度末へ向けて、何かと忙しく時間を過ごしている方も多い時期ですが、同じように、季節は新年度や春に向かってゆっくりと進んでいます。今回は色についてのお話です。ぜひ、これからの時期、毎日の中に意識して取り入れてみてください。あなたにも、素敵な魔法がかかるかもしれませんよ!?

今年の色があるって知っていましたか?

毎年、一般社団法人日本流行色協会(以下、JAFCA)からそれぞれの年を象徴する色が発表されています。2022年にJAFCAが選んだ色は、『ジョリーコーラル』です。系統色名はビビッド・イエロイッシュ・ピンク。

Key words

前に進む力 / 鮮やかな世界 / 楽しみの再確認 / 瞬発力

オレンジは一般的にポジティブなイメージを抱きやすく、また、コミュニケーションや、興奮、活動をイメージしやすいと言われています。やや赤みを帯び、優しく発光するようなコーラルオレンジは、前に進む力を与えてくれるかのようです。長く沈み停滞していた心にふわっと光が差すような鮮やかで軽い色、疲れた心身にビタミンと喜びをチャージしてくれる色として、ジョリーコーラルを選定しました。

(引用)一般社団法人日本流行色協会

明るくフレッシュ、そしてナチュラルで優しい色みに筆者は感じますが、皆さんはいかがですか?色から受け取るイメージは人それぞれではありますが、明るいトーンの色はやはり気持ちも明るくなるのではないでしょうか。これから始まる新しい季節やシチュエーションにもぴったりな色ですね。

色と学問

『色彩心理学』という学問のジャンルは2000年台に生まれたと言われており、まだ認知が低いかもしれません。近年では、マーケティングなどの分野での活用も含め、大学で授業として取り入れられることも増えました。『カラーセラピー』も色彩心理学を取り入れており、海外では医療資格のひとつと認知されている国もありますが、日本ではまだ認められてはいないようです。色の概念や仕組み、人類の進化との関わりや結びつきなど、これから深く研究や証明がされていく分野であることでしょう。また、色というのは地域や文化、瞳の色などでも受け取り方、見え方が違うと言われています。これは大脳を通した視覚は、味覚や触覚に近い感覚だからだそうです。例えば、日本において、緑は「自然」「穏やかさ」「生命力」などポジティブなイメージが多いと思いますが、英語圏ではシェイクスピアの『オセロ』などに出てきた表現が有名で、「嫉妬」を表すこともあるそうです。日本では「青ざめる」などのネガティブなイメージもあるので、もしかしたら、人類共通の感覚が学問として証明される日も近いかもしれませんね。

取り入れ方

好きな色や今の気分を表す色など、皆さんはどうやって色を選んだり、取り入れていますか?

古くから、日本では、さまざまに色を生活の中に取り入れて楽しんできました。ここでは、今の時代に取り入れやすいと思われるアイデアをご紹介したいと思います。

☆洋服に

最近では、Tシャツやパンツなど、カラーアイテムが豊富に販売されており、デザインもイマドキらしいオシャレなアイテムもたくさんありますので、選びやすいですね。また全面にその色でなくとも、ステッチなどのワンポイントが入っているものも多くありますので、気負わずに楽しめるのではないでしょうか。

☆小物で

派手な色みであったり、発色の良い色を楽しむのならば、小物に取り入れるのがおすすめです。カバンや靴下、帽子などは差し色となって楽しめると思います。下着であれば、人目を気にする必要はないですね。他にも、お財布やハンカチなど、ふとしたときに目を惹く色だと使うときにも楽しい気持ちになりますし、おしゃれではないでしょうか。

☆生活の中で

植物を育てたり、花を生けたりすることで色を楽しむことが出来ますよね。他にも、普段使うマグカップやお皿などで色遊びをするのも楽しいですね。ボールペンやノートなど、文具を新調するときにコーディネートしてみるのもおすすめです。色のトーンを合わせたシリーズなども販売されていて、選びやすく、また手軽に楽しむことが出来ますね。

目を向けてみれば、たくさんの『色』に囲まれている私たち。意識してみるだけで、楽しみはそこかしこに…