「詰め込み」「偏差値」というイメージが強い中学受験。「受験のための勉強は子どもの将来に役に立つの?」「難易度より、子どもを伸ばしてくれる学校を選びたい」といった悩みを抱えている親御さんも増えています。思い切って「偏差値」というものさしから一度離れて、中学受験を考えてみては――。こう提案するのは、リベラルアーツ・探究学習の第一人者である矢萩邦彦さんと、「きょうこ先生」としておなじみのプロ家庭教師・安浪京子さんです。今回は志望校についてのお悩みです。
【ランキング】偏差値50台で入れて国公立大に強い首都圏の中高一貫校* * *
安浪:まずは、気に入った学校が見つかってよかったですね。さて、タイトルに反するようですが、偏差値だけを見ると、第一志望校と第二志望校では偏差値が10ぐらい離れているということですよね。例えば偏差値50と偏差値60であれば、偏差値60の学校の入試問題のほうが難しいように思えますが、実際はその学校の過去問をやってみないとわからないんです。偏差値60の学校の過去問は比較的スムーズに解けても、偏差値50の学校で苦戦する、ということは珍しくありません。同じ偏差値の複数の学校の入試問題を見てみると「こんなに学校によって違うのか」と驚かれると思います。
矢萩:学校との相性は何よりも大事だと思います。もちろん、本人の性格や性質との相性も大切ですが、入試問題との相性というものもあります。本当は入試問題と相性がよければ学校との相性もいいはずなんですが。
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