「子育てをしていると、毎日怒ってばかり」という人も多いと思います。今日こそ穏やかに関わろうと思っても、子どもを前に感情はすぐに崩壊、「理性」という大事な支柱さえポキンと折れてしまい、大人であるはずの自分はかなたへ行ってしまいます。いったいどのようにすればこの「イライラ」をコントロールできるのでしょうか。子育て情報誌「AERA with Kids」(朝日新聞出版)でコミックエッセー「脱・カンペキ親修行」を連載中で、男児3人の母・tomekkoさんが、自身のアンガーマネジメントについて綴りました。

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 父親の育児参加やワーママの増加が関係するのかわかりませんが、ビジネスでうまくいった事例を育児にも取り入れようという動きをここ数年、目にするようになった気がしませんか? 育児から仕事へ……例えば育休復帰すると休む前よりもマルチタスクの同時進行が得意になったりと、生かせることももちろんあるんですが、逆は、あんまりうまくいかないように感じます。

 その代表かな、と思うのがアンガーマネジメント。

 数年前にこの言葉を初めて耳にしてからいろいろな書籍も発売され、そのうちに育児かいわいにも進出してきました。子育てにはたくさんの困難があるけれど、やはり子どもは大人の思い通りにならないことが多くていつもイライラ。そんなの自分にも子どもにもよくないに決まっているし、できることならコントロールしたい。そう思う人が多いからこそはやったんですよね。でも、本で読んだことを実践してみた人ならわかると思いますが、思わず本を投げたくなるほどその通りになんていかない!!

 だってビジネス上でのアンガーマネジメントは自分の感情の置き方次第なところはあるし、相手も大人、そうそう立て続けにイラつかせるようなことはしないから。

「怒りの感情が湧いたら6秒数えて深呼吸しましょう」?

 はい? 子育てで冷静に6秒数えてる余裕なんてあります? 4秒後には別のお怒り案件が発生してません?

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tomekko
コミックエッセイスト tomekko

小6、小2、年中の男子3兄弟に夫とほぼ男子校な日々を送っているポンコツ母さん。『AERA with Kids』の「脱・カンペキ親修行」では、鋭い観察眼で子育てや家族、夫婦、教育などについて連載中。Instagramでは13万以上のフォロワーに日々育児絵日記を投稿。インスタアカウント @tomekomet

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