小室圭さん(c)朝日新聞社
小室圭さん(c)朝日新聞社

 秋篠宮家の長女・眞子さまとの結婚が延期となっている小室圭さんが突如、文書を発表した。セレブウォッチャーで、コラムニストの辛酸なめ子さんが、読み解いた。

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 文章の量に圧倒されましたね。文書の概要が4ページに、本文が24ページもあり、注釈も長い。まるで論文のようでした。秋篠宮さまも根負けするような長さではないでしょうか。

 先日、歌会始があり、皇族の方が和歌の中に自分の思いを込められていましたが、それとは真逆の文章。価値観の違いが浮き彫りになっているようにも感じました。

 裁判で使うような書類をつくるのに優秀だということは感じましたが、「やんごとなき空気」とは違いますね。

 読んでみると、読みにくくて、よくわからない文書です。「お金はもらったが借金ではない」、「解決金を払うと借金の返済だったと誤解されてしまう」というのは、細かい議論だなと思いました。婚約内定の記者会見では「好きな言葉はLet it be(あるがままに)」なんて言っていましたが、非常に細かい論理を考える人なんだなという印象です。

 ここまで読みにくいと、難しい文章にすることで、説得しようとしているようにも感じます。そう考えると、今回の発表には、戦略を感じます。小室さんの過去について不利になるような報道もあったと思いますが、それもみんな忘れ始めていますよね。そこにこんな文章が来たら、圧倒されて「小室さんの言い分がすべて正しいのかな」と思ってしまう人も出てくる。元婚約者からの反論が出てこないと、小室さんに押し切られてしまう。そうなれば、小室さんの戦略勝ちですね。

 主語が、自分なのか、お母さんなのかがわからないのも印象的でした。お母さんと一心同体のような書きぶりでしたね。お母さんの元婚約者との恋愛事情を事細かに知っているような書きぶりはすごいです。婚約破棄の話し合いの場にも同席していたようですね。

 「(お金を)返してもらうつもりはなかった」という元婚約者の発言を録音していたのも驚きました。小室さんが「録音をしておいた方が良いのではと考え咄嗟に録音した」ということですが、写メを取るような感じで、録音機を持っているんですかね。

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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