12月17日に行われるプロ野球『NPB AWARDS 2020』で、セ・パ両リーグの新人王が発表される。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 パ・リーグの新人王は楽天の内野手・小深田大翔、西武のセットアッパー・平良海馬の一騎打ちとなりそうだが、そもそも野手と投手は成績を比較しづらく、選ぶ側も難儀しそうだ。

 どうやって優劣を判断しているのだろうか。

 新人王は、新聞やテレビ局などで5年以上、プロ野球の取材を担当している記者たちの投票により決定する仕組みだ。「該当者なし」の選択も可能で、1位になっても一定の投票数に達していないと「該当者なし」となる。

 有資格者は、
▽海外のプロリーグ参加経験がない
▽支配下選手に初めて登録されてから5年以内
▽前年までの1軍での投球が30イニング以内の投手
▽前年までの1軍での打席数が60打席以内の野手
 となっている。

 全国紙のパ・リーグ球団担当記者はこう本音を漏らす。

「平良、小深田ともいい数字は残したが、圧倒的なものがなく甲乙つけがたかった」

 2人の今季の主な成績を見ると、

●西武・平良(高卒3年目、21歳)
▽54試合登板(リーグ1位タイ)
▽53回を投げ防御率1.87
▽34ホールドポイント(同2位)
▽奪三振率10.53
▽与四死球38

 今年はセットアッパーとして定着した平良。160キロメートルの剛球を武器に開幕から10試合連続、計9回と3分の2を無安打無失点と絶好のスタートを切り、「ノーヒットノーラン達成」と騒がれた。9~10月はそれぞれ11試合に登板し、防御率0点台と抜群の安定感を発揮。クライマックスシリーズ(CS)進出をかけて戦うチームを支えた。

●楽天・小深田(社会人から1年目、25歳)
▽112試合出場
▽打率.288(リーグ6位)
▽安打109(同11位)
▽出塁率.364(同7位)
▽17盗塁(同8位)

 俊足好打の内野手として、ドラフト1位で入団した小深田。開幕後は打撃がいまひとつで、守備固めや代走での出場が目立ったが、徐々にプロの水に慣れ7月下旬からはスタメンに定着した。9月以降の打率は3割を超え、一番・遊撃手としてチームの軸を担った。

 先の全国紙記者は平良をこう評価する。

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