実際に対面すると、元タカラジェンヌだけあって目鼻立ちのくっきりした「典型的な美人」。それなのに、お高くとまっているわけもなく、性格は気さくで、その場をぱっと明るくするオーラがあるというのが取材した記者や編集者のもっぱらの評判だ。由紀夫氏の政治活動は、幸さんの裏表のない明るい性格にずいぶんと助けられたそうだ。

 過去に週刊朝日の取材で、幸さんはこんな話をしている。

「鳩山家には『鳩山の会』というのがあって、家族が一列に並ぶんです。父親の隣は本来ならば兄、弟の順番。なのに、義弟(故・鳩山邦夫さん)はすでに政治家だったから義父の隣に行くんですよ。主人は順番とか序列とか、本当にどうでもいいタイプ。だから、私は後ろから『ちょっと邦夫ちゃん、ごめんなさいね~』って、主人を義父の横に押し入れて(笑)」

 こんな押しの強い側面を披露しても、不思議と嫌みがないのが幸さんの特徴。側にいた由紀夫氏も「支援者は妻と接して、その人柄のファンになるんです」とニコニコしていた。

 そして、よくも悪くも過去にいないタイプだったのが、安倍首相の妻、アッキーこと安倍昭恵さん。第2次安倍政権発足後は、夫である安倍首相にも率直に意見をする姿が「家庭内野党」としてもてはやされた時期もあった。かつて取材した記者はいう。

「邪気がない人ですね。天然を装っている感じはしなかった。UZU(昭恵さんが始めた和食居酒屋)にいらしてください、って名刺を渡されましたよ」

 特筆すべきはその交友関係の幅広さ。今年の“お花見”で、あの手越祐也氏と一緒に写真に納まっていたことも記憶に新しい。テレビ出演も多い社会学者の古市憲寿氏も「友人」と公言している。過去には取材の際、撮影は「お友だち」の有名カメラマンを指定してくることもあったとか。

 よく言えば天真らんまん、別の見方をすれば脇が甘い、ということだろう。事実、森友学園問題、桜を見る会など昭恵さんも絡んだとされる「疑惑」がボロボロ出てきた。そして忘れてならないのが、「即位の礼」での“大炎上”。ひざが見える個性的なデザインのワンピースで登場すると、その画像は瞬く間にネットで拡散し、賛否両論を呼んだ。

 アッキーが人びとの記憶に残るファーストレディーであることには間違いない。

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菅氏の妻の素顔とは?取材した記者によると