一方、女子高生からの評価を下げた大学もある。昨年、アメリカンフットボール部の危険タックルが社会問題になった日本大だ。

 女子高生の志願したい大学のランキングでは、昨年の5位から10位に下がった。志望度も、昨年の7.2%から過去最低の3.9%に激減した。大学のブランド低下は入学志願者数にもあらわれていて、19年度は前年より1万4479人減の10万1502人だった。ただ、日大は危険タックル問題が発覚する前から課題を抱えていたという。前出の小林氏は言う。

「日大は、芸術学部と医学系学部、理工系の学部は堅調ですが、その他の学部は危険タックル問題が起きる前から学生集めに苦戦していました。日本一のマンモス大学であるがゆえに学校の方針が見えづらく、看板学部もない。最近では、文系学部の学生は東洋大に奪われています」

 女子が活躍するキャンパスは、大学を元気にする。裏を返せば、女子高生に見放された大学は衰退していくしかない。日大では、危険タックル問題だけではなく、昨年12月には医学部でもOBの親族を優遇する不適切な入試を行っていたとことが発覚した。一連の不祥事を経て、日大はこれからどこに向かうのか。真価が問われる。(AERA dot.編集部・西岡千史)