筋トレをして、強い体を作ろうと考えている人は性別、年齢を問わず多いだろう。しかし、筋肉をつけるには食事が重要だ。『筋肉の栄養学』(朝日新書)などの著書がある、管理栄養士の川端理香氏によると、たんぱく質ばかりとるのではなく、他の栄養素も効率的に摂取することが必要で、食べるタイミングもポイントだという。筋トレをする日には、何をいつ食べればよいのか。同書より一部を紹介する。

*  *  *

■トレーニングする日に必要なたんぱく質量は?

 筋トレをおこなう日は、ふだんの2倍量がたんぱく質の必要量になります。体重60キログラムの人は1日120グラム程度、体重80キログラムの人は1日160グラム程度です。

 そして必要なたんぱく質の量をとるためには、どのタイミングで何をプラスすればよいのかを具体的に考えてみます。1日にたんぱく質を多く含む肉類、魚介類、卵、乳製品、豆製品の5種類をすべてとるようにしましょう。

 たとえば、昼食で鶏肉をとったら、夕食は豚肉にしてみるなど肉の種類も変えてみます。そうすれば一つの種類だけを選んでとっているよりも、ほかの栄養素が偏りなくとりやすくなります。

 次に、たんぱく質を増やしたら野菜などの食物繊維の量を増やし、その代謝にかかわるビタミンB6、筋肉作りに有効なビタミンDも増やしましょう。筋肉を効率よくつけたいならば、食物繊維、ビタミンB6、ビタミンDは特に意識し、さらに余裕があれば、これらの栄養素にも変わるものをとるようにするのです。また、上記以外の栄養素が筋肉に関係ないわけではありません。からだの組織や機能はすべてつながっているからです。

■ブロッコリーは効率的に栄養がとれる

 栄養素を複数含む食品を選ぶことが、効率的な摂取方法です。たとえば、ビタミンB6と食物繊維を含むのは、ブロッコリーや納豆です。冷凍ブロッコリーは電子レンジであたためればすぐに食べられますし、納豆はもちろんそのまま食べられます。納豆はさらにたんぱく質もとれます。

次のページ