首都圏中高一貫校の特色を、首都圏の283学習塾の塾長、教室長にアンケートし、そのなかで「グローバル教育」と「理数教育」に力を入れている学校を聞いた。5校連記で記入してもらい、最初の学校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

 「グローバル教育」のトップは八雲学園。英語教育に力を入れ、英語の授業時間数が多いことで知られる。18年から男女共学になった。2位は三田国際学園。15年に戸板中・戸板女子高が共学になって校名を変更し、グローバル人材育成に力を入れる学校に生まれ変わった。

 3位は広尾学園、4位は工学院大附、5位は昨年の16位から躍進した文化学園大杉並だ。18年から共学化、高校のダブルディプロマコースでは、日本とカナダのカリキュラムを同時に学び、両国の卒業資格が得られる。表中、共学校が多いが、中には元女子校も少なくない。男子校は9位の聖学院だけだった。

 「理数教育」のトップは東邦大付東邦だ。併設の東邦大は医、薬、理、看護、健康科学の5学部でいずれも理系だ。2位は医進・サイエンスコースのある広尾学園、3位は芝浦工業大柏、4位は工学院大附、5位は小野学園女子(20年共学化、品川翔英に校名変更予定)だ。

 東邦大だけでなく、併設の大学が芝浦工業大、工学院大など、理系の大学付属校が目立つ。高大接続教育への期待や、大学の協力を得た施設、設備が整っていることも理由と見られる。また、豊島岡女子学園、浅野、攻玉社など、理数教育に力を入れている上に、大学合格実績で理系に強い学校も評価されていることが分かる。

(文/大学通信・安田賢治)

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アエラムック教育編集部

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安田賢治
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