2018年データを基に、首都圏中高一貫校の合格率(合格者数÷卒業生数×100)を分析した。下記の表は、防衛医科大学校を含む全国公立大医学部と全私立大医学部の合格率ランキングだ。医学部人気は高いが、志願者は減少傾向にある。難しくなり過ぎたことが理由だ。
医学部人気が高いのは、医学部の定員増の影響だ。少子高齢化が進む中、地方の医師不足、診療科の偏りを解消するため定員が増えている。07年の7625人から19年には9420人になり、1795人、23.5%も増えた。
合格率トップは桜蔭の73.2%。2位が巣鴨の64.1%、3位が筑波大附駒場の50%となっている。男女別学校が強く、トップ30で共学校は6校だった。女子校が9校と多い。トップ30はすべてが国立と私立の一貫校で、公立一貫校が出てこないのも特徴だ。
内訳を見ると、トップの桜蔭は国公立大が53人、私立大が116人で、合計の169人もトップである。現役合格者数も国公立大、私立大ともにトップで医学部に強いことは明らかだ。
2位の巣鴨は国公立大37人に対して、私立大は115人で合計152人、合格者数も2位だった。国公立大合格者数トップは、9位の開成の65人。
国公立大医学部合格者が5人未満で、私立大医学部合格者が多い学校も目に付く。12位の秀明、20位の学習院女子、29位の光塩女子学院だ。1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)には国公立大医学部が4校にしかなく、防衛医科大を加えても5校しかない。一方、私立大は16 校あり、全私立大医学部31校の半数以上に上る。首都圏で私立大医学部を目指す受験生が多いのも無理はない。
(文/大学通信・安田賢治)
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アエラムック教育編集部
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