日本を訪れる外国人観光客が増えるなか、コンビニは外国人がわざわざ訪れる「目的地」にもなっている。現在発売中の「AERA English 2018 Autumn & Winter」で、日本の一大観光地・浅草にあるセブン-イレブンをルポした。
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東京・浅草雷門のほぼ向かい側。「セブン-イレブン浅草雷門前店」(以下セブン)にやってきた。12席あるイートインコーナーでは、中国や台湾から訪れた家族連れたちがマップを広げてドリンクを飲んでいる。
「浅草にはホテルや民泊施設が多いので、宿泊されている方が観光の休憩ポイントとしてよくご利用くださいます」
と、流暢な日本語で店の案内役を買って出てくれたのは、ハンガリー出身、セブン&アイ・ホールディングス広報センターのティマール・シャーンドルさんだ。
■観光や買い物に便利なサービスが続々登場
店内を見渡すと、いつものセブンと一見大きな違いはないようだが、おみやげ売り場や常温ドリンクコーナーなどもあり、2900アイテムがずらり。ダントツ人気は、やっぱりおにぎりなんだとか。ちなみに外国人に人気の具は「鮭・梅・昆布」。意外と渋い路線がウケている。
「海外からのお客様が使って便利なサービスも、たくさんあるんですよ」
と、ティマールさん。例を挙げるとSNS に不可欠なFREE Wi-Fi、アプリをダウンロードすればスマホの写真が印刷できる「写真プリント」や「はがきプリント」(マルチコピー機)、12カ国語で画面表示されるATM(セブン銀行)、おみやげ購入時に役立つ「免税対応レジ」など。日本人でも使いこなせていないサービスが、こんなにあるとは。
実際、外国人はセブンにどんな目的でくるのだろう。店内で聞いてみた。YOUは何しにセブンに来たの?
フランスから来た男性3人組は「ATMでお金を下ろしたい」「ドリンクを買いに」「メロンパンを探して」と目的はバラバラ。