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自動運転車元年 世界が懸念する社会に与える影響

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冷泉彰彦dot.#朝日新聞出版の本#読書
デトロイトで1月に開催の北米国際自動車ショー (c)朝日新聞社

デトロイトで1月に開催の北米国際自動車ショー (c)朝日新聞社

 2018年、年初から世界各国では「自動運転車(AV:オートノマス・ビークル)」に関するディスカッションが猛烈な勢いで進んでいる。例えば、年明け早々の1月第2週にラスベガスで行われた「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」では、雑誌「Forbs」のアラン・オーンスマン記者によれば、参加者の間で一番多く話題に上っていたのは自動運転車であったという。オーンスマン記者は、今回のCESでは次のようなトレンドが見えて来たとして、まさに2018年は自動運転車の実用化元年になるとしている。

【アジア自動運転車シンポジウムロゴはこちら】

「自動運転車の基幹チップ開発では、インテルと Nvidia が激しい先陣争いを展開中」
「中国のバイドゥ(百度)が自動運転ソフトとAIの主要プレーヤーとして参戦して来た」
「自動運転に必要なレーザー・センサー供給について2018年は競争が激化しそうだ」

 このように、テクノロジーにおける激しい競争が続く一方で、このCESでは自動運転時代への移行が社会に与える影響に関する2つのシンポジウムが行われている。

 1つは「自動運転開発、その過去・現在・未来」という包括的なディスカッションで、GMやメルセデス・ベンツの幹部と、中古車販売、自動車保険などの業界代表が討議を行っている。その中では、「自動運転車は、配車サービス、デリバリーなどで先行実用化される」という見通しの中で、業界がどのように変化への対応を迫られるのかが話し合われた。

 もう1つは、「運転者のいないクルマ、誰が責任を取るのか?」というディスカッションで、大手保険会社のAIGが法律学者を交えた討議を公開している。ここで議論されたのは、「自動運転車の普及によってリスクがシフトする」という問題だった。保険の機能が「ヒューマンエラーによるリスク」を補償するものから、「サーバーセキュリティ、AIデータのエラーによるリスク」を補償するものへと激変するというのである。同時にAIGは「自動運転時代への過渡期」、つまり「手動運転車と自動運転車が混在する時代」におけるリスク管理の問題も指摘していた。


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