2017年12月24日に放映されたドラマ「陸王」(TBS系)の最終回の平均視聴率は20.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)を記録した。老舗足袋屋の挑戦、そして奮闘を描いたドラマは初回から終始、好調をキープ。主人公・宮沢紘一を演じた役所広司(62)の深みのある演技力に引き込まれた視聴者も多かったはずだ。
現在、日本を代表する俳優となった役所は、“演技界の東大”と呼ばれる「無名塾」出身。主宰である俳優の仲代達矢(85)が「役どころが広くなるように」と願をかけ、「役所広司」と名付けたのだが、この芸名には前職も絡んでいることはご存じだろうか?
役所は無名塾に入る前、千代田区役所の土木工事課に勤務していたのだ。「お役所」と「役どころ」をうまくかけた仲代のユーモアセンスに由来し、見事その名の通りの名俳優となった。一方、芸能界を見渡すと役所のほかにも意外な職歴を持つ俳優や歌手が実は多い。
「有名な話ですが、人気歌手の藤井フミヤさん(55)はデビュー前、なんと国鉄職員だったんです。貨車に飛び乗って連結をしたり、貨車を仕分けしたりしていたそうです。佐賀県の鳥栖駅と長崎県の早岐駅で働いていたとバラエティー番組で明かし、ネットで話題になったこともあります。鉄ちゃんの憧れである、ブルートレインの連結作業もしてそうです。当時は歌手としてプロになるつもりは全然なかったというから驚きですね」(スポーツ紙の芸能担当記者)
個性派俳優として売れっ子の阿部サダヲ(47)もイメージとは違う職場で働いていたひとり。
「今やドラマや映画に引っ張りだこの阿部さんの前職も意外です。高校卒業後、秋葉原の家電量販店に就職。FAX機器を販売するコーナーに所属していたのですが、接客の仕事が嫌で仕方なく、できればお客さんが来てほしくなかったそうです。出勤途中、出社する気にならず逆方面の電車に乗って海に向かったこともあるとか。なんと上司に『辞表の書き方の本』を渡され、やめることになったと言っていました。その後は22才で『大人計画』のオーディションを受けるまで、トラック運転手やコンビニ店員、警備員など職を転々としたそうです」(前出の記者)
一方、予期せぬ事態により芸能界入りを果たすことになった人物もいる。俳優の要潤(36)だ。