「2016年から再びドラマ枠となったフジテレビの火曜9時枠は、系列局の関西テレビと関連会社である共同テレビジョンが制作協力となっています。社会派ドラマをよく作っており、ドラマファンに好まれていますよね。制作が系列局なので、どうしてもブッキングが弱くなりがち……その分、企画力勝負になっている印象です。それが視聴者に届きづらくなっているのかもしれません。フジテレビのドラマ企画と差異を作るために、よく練られた作品が多いと思うのですが。うまくハマれば、『銭の戦争』(フジテレビ系)のように評価も視聴率も良い作品が生まれてきます」(民放ドラマ制作スタッフ)

 テレビドラマ全体が視聴率に苦しんでいる中で、さまざまな趣向を凝らしている局の意欲が垣間見られる作品でもあるわけだ。物語もまだ折り返し前。伏線が解けていく快感や、恐怖に満ちた出演者たちのやりとりを楽しんでみてほしい。(ライター・黒崎さとし)