一方、「かご」ならば商品を入れるたびに「重み」や「かさ」を感じます。

 実際、買い物のついでだからと隣人に頼まれたビール(350ミリリットル6本パック)と、牛乳1本(1000ミリリットル)と卵1パックをいつものように、「かご」に入れたら、その重みに耐えられず、自分の買い物がおろそかになりそうでした。

「かご」を使えば、自分で持てない量の商品を購入することには、なりません。安さにつられ必要以上の個数を購入することもなく、買い物時間も短縮できるのです。

 スーパーで買い物をする際には、かごを選ぶというだけで、「時間・労力・お金」という3つのムダをなくすことができます。具体的にお話ししましょう。

【1.買い物時間のムダ】
意味なく「カード」を使って買い物をする人は、余計なものに目移りして、本当に必要なものを正しく選択する目が曇ったり、買うべきものを忘れ、また買い物に行く羽目になったり。時間のムダ遣いで、予定していたスケジュールが狂うこともあります。

【2.労力のムダ】
 買い物は、食品ならば「栄養バランス」、日用雑貨ならば「使い勝手」などを考えながら、「家計」と照らし合わせてする、「頭」を使う行動です。不要なものに気持ちが向けば、「頭」も余計に使うことになるだけでなく、あちこち歩き回ることになり「心身」とも疲れます。 普段、スーパーで買い物をする機会の少ない方ならば、分かるでしょう。買い物自体でも「疲れる」と。その上余計なものまで購入しようとすれば、疲労困憊(こんぱい)するのは明らかです。
何となく「カート」を使っての買い物は便利なようで、労力のムダ遣いをしているのです。

【3.お金のムダ】
 便利なものや流行の逸品でも、自分のライフスタイルや好みに合わなければ、購入したところで、お蔵入りになるか後悔するのは、必至です。それはお金をドブに捨てるのと、同じことです。
 買い物の満足感は重さに比例しません。賢明なあなたならば、何となくで「カート」に手を伸ばさず、スーパーでの買い物では「かご」を選びましょう。

 それだけで、物を捨てたり、冷蔵庫の中を不要なものでパンパンに太らせて電気のムダ遣いをする。二度と手に入らない時間を無駄にせず、健康になり環境に優しく、工夫に満ちた「心地よい倹約」につながります。