ウィズ・カリファ 米ビルボード・シングル・チャート11週目の1位をキープ、オーミがTOP3圏内に浮上
ウィズ・カリファ 米ビルボード・シングル・チャート11週目の1位をキープ、オーミがTOP3圏内に浮上

 今年の最長記録に迫るウィズ・カリファ feat.チャーリー・プースによる「シー・ユー・アゲイン」が11週目のNo.1獲得をむかえた、今週の米ビルボード・シングル・チャート。

 歴代記録2位(タイ)を更新した、マーク・ロンソン&ブルーノ・マーズの「アップタウン・ファンク」が14週のNo.1獲得をマークしたばかりの2015年度、その14週に迫る記録を更新している「シー・ユー・アゲイン」が、今週も勢い落とすことなく、その座に君臨する。

 2位テイラー・スウィフトの「バッド・ブラッド」に、初登場の1週目に略奪されたことを除けば、今年は「アップタウン・ファンク」と、この「シー・ユー・アゲイン」が首位を独占し続けているということになる。上半期が終了した時点で、No.1獲得曲が3タイトルしかないというのも、例年のチャート・アクションとしてはレアなケースといえる。

 そのテイラー・スウィフトの「バッド・ブラッド」が、再び首位に返り咲くかと思われたが、今週、ここで次期No.1候補として挙げられている、オーミの「チアリーダー」がTOP3入りしてきたから、最も侮れないのは彼の存在。間もなく視聴回数が1億5000万回を突破し、夏にむけてエアプレイも当然に上昇、さらにフェリックス・イェーンによるリミックスの視聴とデジタルでールスが好調ということもあり、「シー・ユー・アゲイン」から首位の座を奪うのも、時間の問題かと思われる。

 また、今週は新たにTOP10入りした曲が3タイトルもあり、下位から追い上げるホットチューンにも、注目したい。

 まず、6位には今年最もブレイクしたといえるアーティスト、ザ・ウィークエンドの「キャント・フィール・マイ・フェイス」が、早くもTOP10入りを果たし、自身3曲目の記録を更新した。これまでリリースした、彼の楽曲からはやや、意外な印象を受けるダンスナンバーだが、それがポップ・フィールドの視聴者にもウケがよかったのか、公開から1か月で1000万回視聴を突破、デジタルセールスも順調に伸ばしている。ロングヒットを記録した「アーンド・イット」に続いて大ヒットなるか、またこの曲が収録予定の2ndアルバムのリリースも、楽しみなところ。

 続いて7位には、ラップ・チャートでは3位にランクインし、HOT100では初のTOP10入りを果たした、サイレントの「ウォッチ・ミー」が11位からランクアップ。アトランタ出身、17歳の新生ラッパーで、“#WatchMeDanceOn”というハッシュタグから拡散した、SNSからのブレイク曲。この曲を起用した“ウィップダンス”がフィーバーを巻き起こしている、現代を象徴したヒットナンバー。

 9位にホットショット・デビューを果たしたのは、セレーナ・ゴメスの新曲「グッド・フォー・ユー」。リリース後、デジタルセールスが特に好調で、50か国以上のiTunes チャートでTOP10入りを果たし、30ヶ国以上でNo.1をマークしている。ラップ界のトップに君臨する、エイサップ・ロッキーをゲストに迎え、ミドルテンポなアダルト・コンテンポラリーに仕上がっている。セレーナにとって、自身3曲目となるTOP10入り。

 67位には、約7年ぶりとなる新作とワールドツアーを発表した、ジャネット・ジャクソンの「ノー・スリープ」が初登場。往年のパートナー、ジミー・ジャム&テリー・ルイスが手掛けた、横ノリの90年代リメイクが光るナンバーで、93年リリースの『ジャネット』再来なるか、期待したい。

Text: 本家 一成