午後10時50分を回ったころ、新橋方面が明るくなり、装飾電球を灯した1系統の車列が近づいてきた。銀座四丁目交差点は大渋滞で、車列は手前の銀座五丁目に差しかかったところで停まってしまい、目前に千載一遇のシャッターチャンスが巡ってきた。 銀座七丁目~銀座四丁目(撮影/諸河久:1967年12月9日)
銀座を代表するランドマークを背景に1系統装飾電車の車列が銀座四丁目交差点に向ってゆっくり走り始めた。和光本館の大時計は午後10時55分をさしている。銀座七丁目~銀座四丁目(撮影/諸河久:1967年12月9日)
住友銀行新橋支店の屋上から俯瞰撮影した銀座通りを走る都電群。スモッグの中に京橋の第一相互館の威容が煙っていた。銀座七丁目(撮影/諸河久:1967年12月7日)
銀座四丁目停留所は惜別の群衆で溢れ、多数の警察官が交通整理にあたっていた。午後11時30分、装飾電車の殿を務めた5505号が銀座四丁目を通過。これが幼少のころから憧れた5500型の見納めとなった。(撮影/諸河久:1967年12月9日)