一方、合格者数は96%と減少。志願者数が107%と大幅な増加なのに対して、大幅な減少となった。前年度と比べて、特に合格者数が減少したのが3633人減の法政大(83%)、3170人減の東洋大(87%)、3147人減の立命館大(89%)、2460人減の関西学院大(80%)、2067人減の京都産業大(75%)だ。
■志願倍率4倍超えは、15年ぶり
「志願者数増」「合格者数減」に伴って、私大全体の志願倍率(志願者÷合格者)は17年度の3.6倍から大きく上昇し、4.1倍となった。倍率が4倍を超えるのは03年度入試以来、15年ぶりのことであり、18年度入試の厳しさがわかる。ただ、私大全体の倍率はあがったものの、約3割の大学が、倍率2倍未満と低倍率だった。私大における「格差」が広がっていると言えなくもない。
志願倍率が7倍を超えた主な4大学の倍率を、基準が改正になってからの3年間でみると、青山学院大(6.3倍→7.6倍→8.6倍)、京都産業大(4.2倍→5.3倍→8.3倍)、早稲田大(6.0倍→7.2倍→8.1倍)、法政大(4.4倍→5.6倍→7.0倍)と、年々厳しさを増す。
合格者数は、文系で減少数が多かった。特に、人気の「社会・国際」、「経済・経営・商」学系と「総合・環境・情報・人間」学系は、前年比92%と減少率が高かった。この結果、「経済・経営・商」学系は、17年度の4.1倍から5.0倍になり、医学部医学科を除くともっとも高い倍率となった。
特に倍率(受験者÷合格者)が高かった主な学部・学科を紹介すると、早稲田大社会科学学部社会科学学科14.5倍、同大商学部12.6倍。上智大総合人間科学学部心理学科別11.6倍。青山学院大総合文化政策学部個別学部A方式22.6倍、同大経営学部経営個別学部B方式21.7倍。中央大商学部経営フレックスコース一般12.2倍。立教大経営学部経営個別日程16.9倍など。