コント日本一を決める「キングオブコント2017」の決勝進出者10組が9月8日に発表された。ジャングルポケットやさらば青春の光、アキナなど若手の注目株たちが続々と決勝に駒を進めた中で、ベテランの風格を漂わせていたのがアンガールズだ。「M-1グランプリ」と違って芸歴に関する参加制限がない同大会だが、すでにデビュー17年の“先輩”が同じ土俵に立つことになる。そんななか、とくに田中卓志(41)の最近の無双ぶりは、業界関係者やファンから注目を集めている。
「『ジャンガジャンガ』のショートコントでヒットしたアンガールズは、2010年ごろからから”キモかわいいい”キャラで『アメトーーク!』や『金曜★ロンドンハーツ』(共にテレビ朝日)に出演していました。そこで田中さんは、ゼネラルプロデューサーである加地倫三さんに気に入られ、ピンで起用されることが増えた。頭脳派芸人でもある田中はもともと、見た目だけでいじられるキモカワキャラを真剣に否定していた。ただ、本人が全力で否定すればするほど、笑いにつながってきたわけです」(お笑いに詳しい芸能ライター)
そして最近では、そんな田中の「キモかわいいキャラ」が「マジキモイ」に進化してきているのだという。例えば『週刊女性』(光文社)の人気企画「抱かれたい男グランプリ2017」では、これまで「抱かれたくない男」部門の頂点に君臨し続けて来た出川哲朗を蹴落とし、田中が首位になっている。そして、このランキングが世に出てからというもの、ことある事にこの話を“掴み”にして大きな笑いをとっているのだ。
「最近の田中さんは、開き直って攻めの姿勢になっており、キモキャラを一段進化させています。『抱かれたくない男』で長年、トップだった出川さんを超えられたことは、田中さんにとって『ついに俺の時代がきた』というべき状況でしょう。一般的に、芸人さんはネタで笑わせたいので、外見で笑いがとれるキモキャラに認定されるのを嫌がります。しかし、他の芸人にいじられてネタにされることも多いので、だからこそバラエティー番組として、おいしいポジションなんです。例えば、映画やドラマの番宣で美女がきたら、キモキャラを当てればそれだけで笑いにつながりますからね。田中さんは、いまやバラエティー番組には必要不可欠な存在ですよ」(民放バラエティー番組の放送作家)
確かに田中はレギュラー番組自体が少ないものの、見ない日はないほどテレビに出ている。バナナマンもラジオなどで『いま芸能界最強の芸人は田中では?』と、ことあるごとに指摘している。