スタメンでの出場が予想される本田(写真:Getty Images)
スタメンでの出場が予想される本田(写真:Getty Images)

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、8月31日に埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦する。この試合に勝利すれば6大会連続となるW杯出場が決まるが、引き分け以下なら9月5日にアウェーで行われるサウジアラビア戦の勝利がノルマになる可能性が高い。

 ホームでW杯出場が決めるには勝ち点3が必要、そのためにはゴールを決めなければいけない。昨年10月に行われた敵地でのオーストラリア戦では1‐1と引き分けた。この試合では、勝利を目標としてはいたものの、引き分けでも御の字というプランが戦い方からもうかがえた。

「長い間戦略は練っているが、誰を先発で使うか、誰が相手のディフェンスに最もダメージを与えられるかで決めたい」と語るハリルホジッチ監督は[4‐3‐3]あるいは[4‐2‐3‐1](4‐2‐1‐3)が予想される前線に9人の選手を招集した。以下は、招集された選手たちだ。

右:本田圭佑、久保裕也、浅野拓磨
中:大迫勇也、岡崎慎司、杉本健勇
左:原口元気、武藤嘉紀、乾貴士

 これだけの数の選手を集めたのは、本田や大迫、原口といった主力候補の選手にコンディションや試合勘の不安があることもある。だが、「けが人と関係なく戦略は練っている」と語る指揮官が、より多くのオプションを持って試合に臨みたいという意図と、攻撃的に戦うメッセージもあるはずだ。ただし、公式戦のベンチ入りはGK3人を含む23人までであり、順当ならFW枠から3人が外れることになる。

 ハリルホジッチ監督いわく「ゲームコントロールが非常にうまいチーム」であるオーストラリアはここしばらく(3‐4‐2‐1)というシステムを継続的に採用している。Jリーグの横浜F・マリノスに所属するミロシュ・デゲネクは右ストッパーが基本ポジションだ。

 日本が押し込む流れになれば実質的な5バックのような形になるが、中央のFWが相手ディフェンスにプレッシャーをかけ、左右のFWがワイドなポジションから背後を突く攻撃がメインになる。そのコンセプトから考えれば、中央のファーストチョイスは大迫になる。大迫はブンデスリーガ開幕直前に右足首の靭帯を痛め、一時はメンバー入りも危ぶまれたが、順調な回復ぶりで第2節のハンブルガーSV戦にフル出場を果たしている。

次のページ