「戦争やってたんだぞ、僕らは。またやってしまうかもしれないぞ」って。
人間はそういうものだと思っておいたほうがいい。ひとつ歯車が狂ったら「戦争」になってしまうと思うから。
僕が通った地元の小学校が、ビックリするほど左翼的な思想の学校だったんですよ。どうして日教組色の強い先生がいっぱい来ていたのか、理由はわからないですけど。戦争のこととか腐るほど授業でやらされて、君が代なんか歌ってもいけないし、日の丸を掲げただけで先生同士が殴り合いのケンカしているのを見たこともある。
そして同じ校区なのに、中学は右寄りの学校で、入学して一番初めに日の丸に向かって君が代を覚えた。僕らの同級生の間では「9年間で右と左でバランスが取れていた」って話すんですけど、子どもながらに「思想っていうのがあるんだな」とか、「それを持つのは自由なんだな」とか、そこで言われていることが「正しいのかどうか」を考えた。「思想」を客観的に見るようになっていたかもしれないですね。教育的には決して良くないと思うんだけど。
小さいころから、沖縄の平和祈念公園や広島、長崎の原爆資料館などには行っていました。子どもたちが行くのを嫌がったり、中高生だと「つまんねえよ」って言ったりするかもしれないけど、それでも無理矢理でも見に行ったほうがいいと僕は思うんです。そこで感じることがあるから。同じような考え方を持っている後輩芸人の髭男爵・ひぐち君に誘われて、鹿児島の知覧特攻平和会館に2人で行ったこともあります。