――毎回となると膨大な金額になりそうです。

ヒカル:今年度の年収は5億円くらいになると思います。視聴者さんがいてこその収入なので、これくらいは当たり前です。

――5億円ですか。すごいですね。その内訳を教えてください。

ヒカル:広告収益(再生数に応じた報酬)が60%。あとは企業案件が40%です。広告収益は1再生あたり0.1円くらいが平均と言われていますが、ぼくの場合は動画の再生時間が長かったり、高評価が多かったりするので単価が高く設定されていて、広告収益がほかのYouTuberよりも高い。

――どんな企業から依頼がきますか?

ヒカル:視聴者の年齢層が若いので圧倒的にゲームアプリ会社が多いです。最近、依頼が急増しているので、月に4本くらいと決めています。3カ月先まで予定が埋まっているのが現状です。アプリだとダウンロード数というものさしがあるので、動画を投稿した後、すぐに効果がわかります。だから企業さんもYouTuberに依頼するのだと思います。

――競馬の宝塚記念で1340万円を使ったり、人気ゲーム機を100台プレゼントしたり、お金がかかる企画が多いですよね。

ヒカル:「札束の暴力」と言われています(笑)。動画でお金を使うのは僕の個性のひとつです。圧倒的な個性がないといまのYouTube界では生き残っていけません。いろんなジャンルを扱うYouTuberが増えて、新規参入がとても難しくなっています。

――大金を使うことに対して視聴者からの批判も少なくありません。

ヒカル:嫌われることも個性のひとつだと考えています。大きなことを言って興味を抱かせ、動画に誘導する。嫌いだけど無視できない。そんなYouTuberを目指しています。正直な話、批判されてもまったく怖くない。本音で話して嫌われて、それで評価が下がっても、質の高い動画を投稿し続けていれば必ず再評価されます。嫌われることを恐れて本音を話せなくなるほうが怖い。

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