スマホが普及し、きれいな写真が簡単に撮れるようになったため、膨大な数の写真を管理するのが大変になりました。スマホ容量には限界がありますし、パソコンに毎回転送するのも面倒です。
そこでオススメしたいのがクラウドの活用。スマホジャーナリストの石川温氏は最新刊『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』の中で、容量無制限かつ自動で写真をバックアップしてくれる「Googleフォト」の利用を推薦しています。
* * *
デジタルカメラやスマホで撮った写真は溜まる一方です。とはいえ、それらの写真をきちんと管理するのは面倒で、いろんなところに散らかったままになっている人も多いかもしれません。
私は、あるときからアップルのクラウド「iCloud」の写真保管サービスを利用し始めました。この10年間で16万枚以上の写真がiCloudとMacBookに保存されています。しかし、iCloudに16万枚以上の写真を保存していると、容量が400GBほどになり、ストレージの利用料金が発生します。もったいない気もしますが、大容量のハードディスク(HD)でこまめにバックアップを取る手間を考えると、仕方がないかなと思っていました。
そんな中、2015年5月、グーグルが画期的なサービスを発表しました。ユーザーが無料で写真を保存(バックアップ)できる「Googleフォト」です。このときは「さすがグーグル」と唸ってしまいました。
もちろん早速使い始め、iCloudに保存していた写真をGoogleフォトにもコピーしました。Googleフォトは、Androidスマホには初めからインストールされています(アプリ名は「フォト」)。
iPhone用はAppStoreで「Googleフォト」で検索してダウンロードしましょう。アプリで同期の設定をすれば、撮影した写真がすべてGoogleフォトに自動でアップロードされます。
ただし、データ通信時に自動で写真がアップロードされてしまうと、契約しているデータ通信容量が一気に減ってしまいます。ここでは必ず、Wi-Fi接続時のみにアップロードする設定にしておきましょう。また、充電中のみにアップロードするようにしないと、いざというときに「バッテリーがなくなってる」と慌てることになります。
さらに、GoogleフォトにはウィンドウズやMac向けのアプリも存在します。これをパソコンにインストールしておけば、外付けHDやSDカードのものも含めて、パソコン内の写真をGoogleフォトにアップロードしてくれます。
気になる保存画質ですが、2種類のモードがあります。ひとつは「高画質」で、これは無料かつ容量無制限で保存できます。1600万画素までの写真を「画質をきれいに保ちながらファイルサイズを削減」して保存されます。「サイズの削減」が気になるかもしれませんが、スマホや一般的なデジタルカメラであれば全く問題ないというのが正直な感想です。
もうひとつが「元のサイズ」で、これは撮影したままの品質で保存できますが、Googleアカウントのクラウド容量(無料で15GB)を消費します。本格的なデジタル一眼カメラで撮影して大判写真を印刷したいといった場合はこちらで保存したほうがいいかもしれません。ちなみに私は、もっぱら「高画質」で保存。通常使う分にはこれで十分だと考えています。(石川温)