「そもそも小保方氏は刑法上、罪を犯したわけではありません。騒動について“真実”は誰もわからないでしょう。何十年かたって彼女の主張が“真実”と認められる可能性もある。科学とはそういうものですから。なので理系に強い執筆陣として連載を持って頂くことも考えています。あれだけのネームがあれば作家としてもバリューは十分です」

 テレビ局や芸能プロダクションも同じだ。“タレント”起用を視野に小保方氏への接触を試みたが叶わなかったという都内芸能事務所幹部は、こう話す。

「元衆院議員で、現在はタレントとして活躍されている杉村太蔵さんの女性版、リケジョ(理系女子)という立ちです。科学をわかりやすく解説する、そんな新しいタレントとして活躍してもらおうと。テレビ番組でのMC、コメンテーターのほか、ご本人さえよければ、あのルックスです。女優、グラビアアイドルとしても十分売り出せますよ」

 テレビ、出版、芸能の各社の話を総合すると、今、騒動の“号泣県議”野々村竜太郎被告のような刑法犯とは異なり、小保方氏の場合、実社会とは縁遠い学究社会でのトラブルで話題となったに過ぎない。なのでメディア露出へのハードルは低い。一連の騒動を遠因とする博士号剥奪という“悲劇性”もタレントとしての資質十分だ。小保方氏がメディアに“出やすい”環境は、すでに整えられつつあるという。

 さて今回、小保方氏による手記発表を、化学研究者たち、アカデミズムの世界ではどう捉えているのか。かつて小保方氏が所属した理化学研究所の関係者がさばさばとした口調でこう応えた。

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