「6月になれば、地方自治体や国の施策が追いついてきて、プロジェクトは必要なくなると思っています。そうなれば、最終的に残った資金は、医師会や歯科医師会、医療資材が必要な子供たちや施設、国際的な医療支援機関に振り分けて全額届け、プロジェクトは終了します」(玉城さん)

 PCR検査の圧倒的な立ち遅れを始め、後手後手に回ってきた国の施策が感染のスピードに追いつけるかどうかは予断を許さない。そればかりか、街にあふれるようになった一般的なサージカルマスクも、いつまた品薄になって高騰化してもおかしくないという。都内のブローカーは言う。

「4月に1箱4千円ぐらいだった50枚入りが、大型連休明けには半額ぐらいでいろんな店に並ぶようになった。でも原料の不織布自体は新型コロナ流行前の20倍ぐらいに上がっているし、これから冬になる南半球で感染が拡大すればマスクの需要も上がるでしょう。まあ、健康な人がエチケットとして使うなら布製の『アベノマスク』でも問題ありませんけど」

(編集部・大平誠)

AERA 2020年5月25日号より抜粋

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