フューチャーの新作『ハイ・オフ・ライフ』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作『ハイ・オフ・ライフ』は、2019年2月に発表した前作『ジ・ウィザード』から約1年ぶり、通算8枚目となるスタジオ・アルバム。同チャートでの首位獲得は、2015年リリースの3rdアルバム『DS2』から6作連続で、ドレイクとのコラボレーション・アルバム『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』(2015年)を含めると、7枚目の快挙達成。TOP10入りは、最高8位をマークしたデビュー・アルバム『プルート』(2012年)から8作連続、EPとミックステープを含む計13作目のランクインとなる。
『ハイ・オフ・ライフ』の初動ユニットは153,000で、そのうちアルバム・ストリーミングによるユニット(SEA)が134,000、楽曲単体によるユニット(TEA)が2,000、アルバム・セールスは16,000だった。売上には、公式ウェブサイトで販売された17種のグッズによるバンドルが含まれている。初週の視聴回数は1億8,630万回で、今週最大のストリーミングを記録した。
初動ユニットとしては、前述の『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』が記録した376,000に次ぐ2番目に高い数字で、ソロ・アルバムとしては『DS2』が初週に打ち出した151,000を超える、自己最高記録となる。
続いて2位には、米シカゴ出身のラッパー=ポロ・Gの新作『ザ・ゴート』が初登場。昨年6月にリリースしたデビュー・アルバム『ダイ・ア・レジェンド』から1年ぶり、2枚目のスタジオ・アルバムで、前作に続き2作連続のTOP10入りを果たした。また、『ダイ・ア・レジェンド』が記録した6位を超える、自己最高位も更新。初動ユニット数も、前作の38,000を大きく上回る99,000を記録した。
99,000ユニットのうち、85,000がアルバム・ストリーミングによるユニット数で、週間視聴回数は1億2,940万回を記録。フューチャーには及ばなかったが、1億回を超える大記録を達成した。アルバム・セールスは14,000で、こちらも22種のグッズによる売り上げが含まれている。
先週4位にランクインしていたリル・ベイビーの『マイ・ターン』は、前週比11%減の65,000ユニットを獲得して3位に上昇。一方、27%減少の58,000ユニットで、ドレイクの『ダーク・レーン・デモ・テープス』は4位に落ちた。ダベイビーの『ブレイム・イット・オン・ベイビー』は、ほぼ横ばいの44,000ユニットを獲得して6位から5位に上昇。TOP5は全てラッパーの作品が独占した。
上位2作が初登場作品ながらも全体的に数字は落ちていて、8位から6位に上昇したリル・ウージー・ヴァートの『エターナル・アテイク』や、9位から7位にランクアップしたザ・ウィークエンドの『アフター・アワーズ』も、ユニット数は減少しているが順位は2つも上げている。一方、先週1位に初登場したNAVの『グッド・インテンションズ』は、前週比74%減の35,000ユニットまで数字を落とし、10位まで急落している。
先週の149位から9位にジャンプアップしたのは、ジェイソン・イズベル・アンド・ザ・400・ユニットの新作『リユニオンズ』。最高4位をマークした前作『ナッシュヴィル・サウンド』(2017年)から3年ぶり、7枚目のスタジオ・アルバムで、TOP10入りはその前作と2015年にリリースした5thアルバム『サムシング・モア・ザン・フリー』(最高6位)含む、3作目のランクイン。
先週149位に初登場したのは、発売1週間前の5月8日にいくつかの店舗でCDやLPが先行販売され、およそ7,000枚が売れたため。今週は、正式なリリース日である5月15日からの売り上げと、ストリーミングによるユニットが追加され急上昇した。週間ユニットは前週から388%増の35,000を記録している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、5月29日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『ハイ・オフ・ライフ』フューチャー
2位『ザ・ゴート』ポロ・G
3位『マイ・ターン』リル・ベイビー
4位『ダーク・レーン・デモ・テープス』ドレイク
5位『ブレイム・イット・オン・ベイビー』ダベイビー
6位『エターナル・アテイク』リル・ウージー・ヴァート
7位『アフター・アワーズ』ザ・ウィークエンド
8位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
9位『リユニオンズ』ジェイソン・イズベル・アンド・ザ・400・ユニット
10位『グッド・インテンションズ』NAV