玉城知事が記者団に話す前に、ツイッターで15日に「辺野古見直し」を発信した自民党国会議員がいる。長島昭久氏だ。

<「コストと配備時期」が理由というなら、あと15年もかかりコストは青天井の辺野古移設計画も同じように決断し、10-15年先を見据えて真に役に立つ防衛装備に国民の税金を有効活用してほしい>

 長島氏といえば、ワシントンに豊富な人脈を持つ安全保障通というイメージが強い。真っ先に浮かぶのは、普天間飛行場の移設先は「最低でも沖縄県外」を掲げた09年の鳩山内閣で防衛政務官を務めた経歴だ。内部告発サイト「ウィキリークス」が暴露した米秘密公電によると、鳩山由紀夫民主党代表が首相に就任した直後の09年10月、鳩山首相の命を受けた長島議員が防衛省高官とともに、非公式の日米協議に臨んでいたことも明らかにされている。

 長島氏は「辺野古」に回帰した菅内閣や野田内閣でも防衛政務官や防衛副大臣を務め、現在に連なる防衛政策の立案、整備に深くかかわってきた。17年4月に民進党を離党。離党を決意した最大の理由として、共産党との選挙共闘という民進党の方針が受け入れ難く、「保守政治家として譲れない一線を示す」ためだったとブログにつづっている。その後、小池百合子都知事が立ち上げた「希望の党」に合流。長島氏は希望の党の解党後、無所属などを経て19年6月に自民党に入党した。

 現在、衆議院安全保障委員会の筆頭理事を務めるとはいえ、民主党からのくら替え組の長島氏は、自民党では「外様」の印象がぬぐえないのも事実だ。

 ところが、「変化の兆し」はこれにとどまらない。自民党の重鎮からも「辺野古」に対する懸念が示されたのだ。防衛庁長官や防衛大臣、安全保障法制担当大臣を歴任した衆院議員の中谷元氏だ。

 6月15日のBS-TBS「報道1930」に生出演した中谷氏は、イージス・アショアの配備計画停止を評価した上で、辺野古新基地建設についても「あと十数年、1兆円かかる。その間に中国はじめ国際情勢は変わってしまう」と言及。「もっと自衛隊が(米軍の役割を)肩代わりし、しっかりした安全保障を日米で検討すべき」と述べた。

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