「江戸っ子なもので、しっかりした味付けじゃないと嫌みたいで。減塩なんて気にしてません」
それでいて血圧も正常、どこも具合の悪いところはないのだという。
「サラダも野菜だけじゃだめなんですよ。お肉を炒めたものや、ハムを散らしたりなんかすると喜びます」(成田さん)
そして、欠かせないのが、日本酒だという。
「お酒は常温。毎日いただきます。でもね、この人に、1合までって決められちゃってて。それ以上は飲ませてくれないのよ」(内海さん)
ぼやく内海さんの隣で、成田さんはほほ笑んでいる。
「浅草には、私と同世代のお客さんもまだまだいらっしゃいますからね。こっちも老け込んでなんぞ、いられませんよ」(同)
日本酒をさしつ、さされつする二人の姿はおしどり夫婦そのもの。当初は24歳の年の差婚と騒がれたが、今年で結婚17年を迎えた。健康の秘訣は夫婦で囲む食卓なのかもしれない。(浅野裕見子)
※週刊朝日 2016年12月2日号