だが、しいたけの菌床という、一見トボけた商材を売っていることが癇にさわったのか、あるときスーツ姿の50代男性にこう言われたことがある。

「人生をなめているのか!」

 男性は、険しい顔のまま立ち去っていったという。虹山さんが苦笑いをして振り返る。

「見た目はふざけているかもしれませんが、真剣ですよ。自分は社会のアウトサイダー。こんな自分でも明るくやれていることを人に伝えられたら最高だし、それができるのがこの仕事なんです」

AERA 2013年4月15日号

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