■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★
サイレントからトーキーへと移る時代のハリウッドをミュージカル映画の名作「雨に唄えば」を使って見せたところはさすが「ラ・ラ・ランド」の監督。でも、知る人ぞ知るグロテスク・ハリウッドを執拗に見せるのは悪趣味すぎ。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★
徹底的なリサーチに基づく大胆で過剰な映像表現で、ハリウッド黎明期の既成のイメージを打ち砕いていく。暴走が許されるほどの自由と異様な熱狂、技術革新が、田舎町を映画の都に変えていったことを物語る壮絶な絵巻。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★
スターをクレイジーなほど贅沢に使って、そこに映画愛とオマージュをドバドバ足して、更に現場の楽しさも伝わってくる。パーティーシーン好き。こうなると物語は置いておいて、雰囲気を楽しむが勝ち。ロビーは最高だ!
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★
ブラッド・ピットが「今まで読んだ中でも最高の脚本だ」と製作・出演を決めたと知り期待していた。監督の意図がうまく伝わらないのは語り部の主人公のキャラクターが弱いからだが、この題材に挑んだ監督の意欲を買う。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2023年2月10日号