社会人で圧倒的なナンバーワンと見られているのが広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)だ。昨年の都市対抗では開幕戦で前年の優勝チームであるJFE東日本を相手に1失点完投。ストレートの最速は154キロをマークしている。今年3月に行われた東京スポニチ大会では抑えとして活躍し、チームを優勝に導くとともに自身もMVPを受賞している。

 先発、リリーフどちらでも力を発揮できるのが大きな長所で、150キロを超えるストレートをコーナーに投げ分けるコントロールも見事。即戦力の投手が欲しい球団が昨年の栗林良吏(広島)のように最初の入札で1位指名する可能性も高いだろう。その他では森翔平(NTT西日本)、吉村貢司郎(東芝)、鈴木大貴(TDK)、米倉貫太(Honda)なども注目の投手たちである。

 昨年はどのカテゴリーも公式戦が少なかったが、それでも今年候補に挙がっている投手たちのレベルはかなり高い印象を受ける。高校では春季大会、大学は春のリーグ戦、社会人は日本選手権出場をかけた大会が続々と行われているが、ここからまた新たな選手が浮上してくることにも期待したいところだ。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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