それにあらがう「声」を、ここ数年、日本にも広がった#MeToo運動のなかで被害者は必死にあげてきた。その声は、立憲の議員には届かなかったのだろうか? 本多議員の発言を切り捨て、なかったことにして終わりにするのではなく、立憲民主党にはこれを機に、これまで何を見てこなかったのか、見ようとしなかったのか真摯に考えてほしい。法律の力でできることは、性暴力で人生を奪われる人を一人でも減らすことだ。訴えても無駄だ……という諦めを被害者に強いないことだと希望をもちたい。
■北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表