菅義偉首相(c)朝日新聞社
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 菅義偉首相は13日、英国で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)で一連の討議を終えた後、記者団に対応。東京五輪・パラリンピック開催について、「感染対策の徹底と安全安心の大会について、私から説明をさせていただき、全首脳から大変力強い支持をいただいた。私自身、改めて主催国の総理大臣として、こうした支持を心強く思うとともに、東京大会を何としても成功させなければならないという思いで、しっかりと開会し、成功させなければならないという決意を新たにした」と強調した。

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 菅氏は、東京五輪・パラリンピックの開催意義について、「子供や若者に夢や感動を伝えたい。東日本大震災から復興を遂げた姿を伝える機会にもなる」と説明。「安全安心な東京大会の開催に向けて、万全な感染対策を講じ、準備を進めていく。世界のトップ選手が最高の競技を繰り広げることを期待する」と各国に選手団の派遣を要望していた。

 G7の首脳は菅氏の五輪開催を支持する声明を発表。フランスのマクロン大統領が菅首相と会談し、「開会式への出席を楽しみにしている」と表明したことを各紙が一斉に報じたのに続き、米国・バイデン大統領が菅首相との協議の後、「選手やスタッフ、観客らを守るのに必要な公衆衛生の措置を万全にして、東京五輪を前に進めていくことへの支持を確認した」と発表した。

 菅首相は日本国内にいる時と打って変わり、各国首脳と笑顔でコミュニケーションを取っている映像が目立つ。各国から五輪支持のお墨付きを得た自信が表情に現れているのかもしれない。

 ただ、英国在住の日本人ジャーナリストは「各国のトップが東京五輪を支持しているのを額面通りに受け取らない方が良いと思います」と警鐘を鳴らす。

「フランスは次回の2024年のパリ五輪の開催国です。マクロン大統領は五輪に反対とは言えないでしょう。バイデン大統領も台湾を巡る問題で、緊迫する中国との関係で外交を優位に進めるためにも日本の協力は不可欠です。極端に言ってしまえば、各国は社交辞令で日本の五輪開催を支持しているだけです。米国や欧州が自国で五輪を開催することになっていたら、国民の理解を得られず暴動が起きてとっくの昔に中止に追い込まれています。世界各国でワクチンの接種率が高まっていますが、変異株が入ってきてワクチンが効かないリスクがある。ロックダウンを経験しているヨーロッパでは、多くの市民たちが五輪を開催するなんて正気の沙汰じゃないと思っています」

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