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日本列島は梅雨の末期になり、東海や関東、中国地方に続き、10日(土)は九州で記録的な大雨となりました。11日(日)も九州から東北で滝のような非常に激しい雨の降る恐れがあります。今後の梅雨前線の動向についてまとめました。

九州で記録的な大雨 引き続き警戒を

10日(土)、九州に線状降水帯が発生、発達した雨雲が次々とかかり、記録的な大雨となりました。10日(土)朝には、鹿児島県、本県、宮崎県に大雨特別警報が発表。鹿児島県さつま町では24時間雨量が473.0ミリ(12時40分まで)に達し、観測史上1位となりました。たった24時間で平年の7月ひと月分の雨量を超す雨が一気に降ったことになります。記録的な大雨により九州では土砂災害や道路の冠水、住宅の浸水など被害がでています。

大雨特別警報は、いずれも大雨警報に切り替わりました。大雨のピークは一旦、越えていますが、少しの雨でもさらなる災害につながる恐れがあります。引き続き土砂災害や河川の増水、氾濫に厳重に警戒してください。また、11日(日)は、九州北部を中心に昼過ぎにかけて発達した雨雲がかかり、局地的に雷を伴った激しい雨が降る予想です。大雨に警戒が必要です。

本州付近も滝のような雨

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雨の降り方に警戒が必要なのは九州だけではありません。

11日(日)も梅雨前線は本州付近に停滞するでしょう。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、日本の上空約6000メートルには氷点下6℃以下の寒気が流れ込むため、大気の非常に不安定な状態が続くでしょう。

中国、四国から関東、東北でも所々で雨雲や雷雲が発達しそうです。局地的に雷を伴った非常に激しい雨や激しい雨が降り、大雨となるでしょう。非常に激しい雨とは滝のように降る雨で、傘が全く役に立たないような降り方です。また、激しい雨とはバケツをひっくり返したような降り方です。このような雨が降ると、道路が一気に川のようになってしまうことがあります。

11日(日)18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で九州北部地方、関東甲信地方で100ミリ、九州南部、中国地方、近畿地方、東海地方、北陸地方で80ミリ、東北地方で60ミリです。その後、12日(月)18時までの24時間に予想される雨量は、多い所で中国地方、近畿地方、東海地方、北陸地方、関東甲信地方、東北地方で50から100ミリ、九州南部、九州北部地方でおよそ50ミリです。

土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒、注意してください。

梅雨末期の大雨いつまで?

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12日(月)も梅雨前線は本州付近に停滞し、大気の不安定な状態が続くでしょう。ただ、13日(火)以降は盛夏をもたらす太平洋高気圧が勢力を強める予想です。梅雨前線はグッと北上するでしょう。九州から東北では日差しの届く日が多くなり、梅雨明けの可能性があります。湿った空気が流れ込むため、所々でにわか雨や雷雨があり、局地的に雨脚の強まることはありますが、これまでのように大雨が広範囲で続くことはなさそうです。