近年は視聴率で苦戦を強いられているフジテレビは、『27時間テレビ』の総合司会を務めている「関ジャニ∞」の村上信五とともに、スポーツ番組「S-PARK」のキャスターで知られる自局の宮司愛海アナをメインに起用して勝負に出た。

「宮司アナは他局の五輪キャスターと比べると地味な印象を持つ人もいるかもしれませんが、その実、日頃からスタジオだけでなく現場にも率先して顔を出し、メモを取りながら積極的に取材に励んだり、オフの時間もスポーツ競技の勉強に励んだりと努力家の一面がある。ほんの数年前まで浮世離れしたバブルのノリを捨てきれなかったフジらしくない、良い意味で手堅い人選であり、実際にスポーツ関係者の評判は高かったようです」(芸能ジャーナリストの竹下光氏)

 だが、同じフジテレビでも今年4月から「めざましテレビ」のMCに抜擢されたホープの井上清華アナには厳しい意見も向けられた。

「五輪番組のメイン担当ではなかったとはいえ、7月27日放送の『めざましテレビ』でスケートボード女子ストリートの金メダリストの西矢椛選手と銅メダリストの中山楓奈選手をインタビューした時には、競技に関する内容よりも“ラスカルネタ”に関する質問ばかりをぶつけて微妙な空気に。スタジオの三宅正治アナが軌道修正してその場は何とかなったものの、SNSでは『グダグダすぎて見てられない』など批判の声が上がりました」(前出のスポーツ紙デスク)

 また、同局の倉田大誠アナは西矢選手が金メダルを確実にした際、「13歳、真夏の大冒険!」と実況して好評を博したが、その後の同局の過剰な“演出”によって水を差してしまった感がある。

「倉田アナの実況は素晴らしかったと思いますが、その後にわざわざ自局の『めざまし8』で“名実況誕生秘話”として特集するのはさすがに手前みそですし、やり過ぎの感は否めませんでした」(前出の民放番組プロデューサー)

 今回の五輪中継番組の経験を糧に、各局アナウンサーのさらなる飛躍を期待したい。(立花茂)

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