石破氏がダメなら野田聖子幹事長代行という話も浮上しているが、「野田氏はいろんな問題がありすぎて」との声が多い。流れる公算が大という。

 これまでの総裁選では、いち早く勝ち馬に乗る形で、自民党幹事長在任5年以上という歴代最高記録を更新した二階氏。今回の総裁選では最初に出馬表明した岸田氏が党役員改革案を訴え、「二階外し」を公言し、流れが変わった。

「岸田が言ったからどうしなきゃいかんって、そんなことない」

 こうブチ切れた二階氏は、岸田氏だけは許せないとの思いがあるという。二階派幹部は記者に「内緒だけと…」と総裁選の票読みを見せてくれた。総裁選は、全国の党員、党友による「党員票」と国会議員の「議員票」がそれぞれ383票、合計766票で争われる。

「11日時点で党員票は河野氏が180票プラス?、岸田氏は120票プラス?、高市氏60票ぐらい。議員票は態度未定の国会議員が多く流動的だが、現段階で河野氏は50人、岸田氏は70人、高市氏は20人と予測されている」(同前)

 二階派(約47人)は派閥として誰を推すのか、決める方針だ。前述した票読みには二階派の票は入っていない。自民党閣僚経験者はこう話す。

「河野氏が勝つ方程式は、人気をバックに党員票で圧勝し、そのムードで議員票も取り込むこと。だが、もう一人、誰かが総裁選に出馬して、党員票を河野氏に集中させないよう、分散しなければダメだ。国民的人気が高い河野氏が党員票で岸田氏に差をつければ、議員票も同じ結果になる恐れがある。しかし、”ダークホース”が出て岸田氏が河野氏に党員票で肉薄し、議員票でも接戦となれば、最後までもつれる。党員に人気が高い石破氏が出馬すれば、面白くなるのだが…」

 複数の自民党の国会議員に聞くと、「6~7割が河野氏の勝つのではないか」と予測しているようだ。そうなると、勝ち馬に乗りたい二階派としては河野氏に乗りたいところ。だが、肝心の河野氏陣営は「塩対応」だという。

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河野陣営に「塩対応」される