「カレーハウス CoCo 壱番屋」(通称ココイチ)の「辛さ」を巡り、ささやかな疑問があった。ココイチのカレーは注文時、有料で辛さを変更できるのだが、一方で卓上には「とび辛スパイス」というオリジナルの粉末の辛味調味料があり、好きなだけ入れられる。この「とび辛」はただの唐辛子ではなく、店頭などで販売もされているこだわりのスパイスで、ハマっているファンもいるようだ。有料の辛さ増しがありつつ、なぜ別のこだわり辛味アイテムがわざわざ置かれているのか。違いは一体何なのか。このひそかな“謎”について、ココイチにちゃんと聞いてみた。
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ココイチ好きの人には説明するまでもないだろうが、店内で基本メニューのポークカレーを注文すると、ライスの量と辛さを聞かれる。ここで辛さを変更せず「普通」にすれば「一般的な中辛程度」のカレーが提供される。
辛さは最高で「10辛」まであり、「一般的な辛口程度」の1辛から、「1辛の約12倍」の5辛まで22円ずつ値段が上がる。6~10辛は5辛と同じ一律110円に設定されているが、「今まで5辛を完食された方に限らせていただきます」との注釈があり、相当な覚悟のいる辛さだと分かる。
一方で、卓上には「とび辛スパイス」という粉末のオリジナル辛味調味料があり、入れ放題だ。ステンレスの容器に「少量でお試しの後、お好みに合わせて辛さを調整してください」と書かれている通り、これがけっこう辛い。辛口が好きだからと調子に乗って入れすぎると、顔からじわりと汗が噴き出てくる。
この「とび辛スパイス」はただの唐辛子ではない。複数のスパイスからなるココイチこだわりの辛味調味料で、小袋入りと瓶入りのものが店頭や通販などで販売されており、味わいにハマって購入を続けているファンもいるようだ。瓶入りの商品は長期保存しても固まらないよう、卓上のものとは少し中身を変えているという。
筆者はずっと、この2つの辛さ増しの存在にささやかな疑問を抱き続けてきた。有料の辛さ増しだけではなく、なぜ別のこだわり辛味アイテムがわざわざ置かれているのか。