育児や多様性に関する考えが、注目を集めているタレント・ryuchell(りゅうちぇる)さん。初の著書『こんな世の中で生きていくしかないなら』では、きれいごとなしで不透明な時代を生き抜く術をつづっている。そんなryuchellさんが、敬愛する実業家・ひろゆき氏とのオンライン対談が実現した。AERA 2021年10月18日号から。
【動画】ryuchell×ひろゆき「性格悪いですよ、うちの彼女」…ドキドキの対談の模様はこちら
>>前編「ひろゆきの夫婦のルール、生きる上で大切にしていることは? ryuchellが直撃」より続く
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■最後に決めるのは自分
ひろゆき:僕、10代の頃バイクに乗っていたんですよ。自分がその場にいたくないと思ったら終電後でも帰れるから。他に選択肢がないからこうせざるを得ないというのは不快じゃないですか。そういう状況になるべくならないように。
ryuchell:なるほど。僕は10代の頃からテレビに出させていただいて、メディアが求める「ryuchell像」というものに疲れちゃうことがあったんです。ひろゆきさんは「ひろゆき像」みたいなものを押し付けられて、自分の意図と違うことをスタッフさんに要求された場合、どう対処していますか?
ひろゆき:わりと僕、スタッフさんの言う通りにしちゃうな。
ryuchell:えーっ! でも、ひろゆきさんらしさがいつも出ているじゃないですか。
ひろゆき:例えばテレビの現場って、エンターテインメントをみんなで作り上げるものですよね。自分の意見を言いたいならば、それはYouTubeでやればいい。だから、「この役割やってください」と言われて面白いものが作れるんだったら、それをやります。ただ、それをやっても面白くならないと思う時はやりませんけどね。最後に決めるのは自分なんで。
ryuchell:そうやって自分の振る舞い方を使い分けているんですね。僕は今回生まれて初めて本を出したんですけど、きれいごとじゃない自分の言葉を発信したかったからなんです。
■メディアに出る理由
ひろゆき:本のテーマもやっぱり愛?
ryuchell:はい。でも世の中が変わるなんて1ミリも思っていないし、人様の考えとか価値観を変えようみたいな押し付けがましい気持ちはなくて。人間って磁石のように、同じ価値観を持つ似た者同士が集まるものだと思うので、みんなに僕のことを認めてもらいたいとも思いません。ただ僕の言葉を本当に必要としている人が本を読んでくれたらいいなと思います。